新大関大の里が伝達式口上で述べた「唯一無二」化粧まわし贈呈に決意新た 初日は平戸海戦決定
大相撲の新大関大の里(24=二所ノ関)が、昇進伝達式の口上で述べた「唯一無二」の四字熟語がデザインされた、斬新な化粧まわしを贈呈され、決意を新たにした。8日、福岡市の部屋で稽古後、アイ工務店からの化粧まわし贈呈式に出席。同社からは新十両に際しても化粧まわしを贈呈されており、今回が2度目。紺地に書道家・武田双雲氏が書いた「唯一無二」の白い字体が、シンプルながらも存在感のある化粧まわしを贈呈され「まさか自分が口上で言った言葉が化粧まわしになるとは想像していなかったので、本当にうれしい」と、喜びを口にした。 「馬簾(ばれん)」と呼ばれる下端の房は銀色で、アイ工務店の斎藤隆輔取締役は「大関は、上に横綱がいるので、オリンピックでいえば銀(メダル)。化粧まわしに金色も使っていいということなので、横綱に昇進した際には金色にできれば」と、横綱昇進への期待感と、さらなる奮起も期待するデザインだと明かした。「唯一無二」の文字の下には、一見しただけでは分かりにくいが「飛翔」の文字が、ロゴのような形で7つも配置されている。 「唯一無二」について、大の里は「大関の伝達式の記者会見でも言った通り、もうこれ以上、このようなお相撲さんは現れないという意味を込めて言った言葉」と、あらためて説明した。前代未聞の「ちょんまげ大関」、新入幕から5場所連続三賞受賞という、従来の3場所を大きく更新する活躍などは、まさに「唯一無二」。新大関として臨む九州場所(10日初日、福岡国際センター)はさらに、すでに単独トップの年間最多勝、06年夏場所の白鵬(後の横綱、現宮城野親方)以来、18年ぶりの新大関優勝などがかかる。 この日の取組編成会議で、初日は同学年の西前頭筆頭平戸海戦、2日目は東前頭筆頭王鵬との対戦が決まった。「巡業離脱だったり、いろいろと体調面の不安はありましたが、しっかりと稽古を積んできたつもり。15日間は長いので、しっかりと頑張りたい。大関として挑む初めての場所でもある。初めての場所というのと、1年最後の場所ということもあるので、1月から良い調子できているので、最後、11月場所で、九州で、良い形で締めくくって終わりたい」。飛躍の1年を、最後まで駆け抜けるつもりだ。【高田文太】