攻めの演出連発、実写映画「銀魂」が原作ファンに受け入れられた理由とは?
人気漫画やアニメを題材にした実写映画が大量生産される一方で、原作ファンからの激しい批判も浴びている昨今。 こうした映画が多数製作される背景には、「原作の知名度の高さから出資者が集まりやすい」、「宣伝費が節約できる」、「原作ファンの動員をある程度計算できる」といった要因がある。
原作ファンの逆鱗に触れる実写映画
だが、最近ではインターネット上を中心に“原作レイプ”なる俗語も使われているように、原作が優れた作品であったり人気が高ければ高いほど、ビジネスを優先し、その世界観や作品性、キャラクターの魅力を台無しにする安易な実写化は、原作ファンの逆鱗に触れて激しい批判を浴びることにもなる。 そうした中、近年製作された人気漫画やアニメを題材にした実写映画の中でも、好調な興行成績をあげて、原作ファンからも温かい目で見られているのが、7月14日から公開されている「銀魂」だ。
近年の実写映画では異例のヒットとなっている「銀魂」
興行通信社が発表している映画観客動員ランキングでは、公開2週目の週末となった7月22日と23の週末2日間で動員23万9000人、興収3億3500万円をあげ、累計興行収入は17億円を突破。 7月31日に発表された同月29、30日のランキングでも、累計興行収入を23億円超えに伸ばしている。映画誌編集者は語る。 「公開初週の週末は興収5億4103万2900円を記録しましたが、これは今年公開された実写邦画のオープニング2日間での興収では1位の成績です。夏休み期間に入り、このままペースを落とさなければ、最終的な興収は50億円前後も見込めるのではないでしょうか」
“現在進行形”の作品というハンデをものともせず
同映画の原作は、空知英秋氏による人気漫画で、現在も「週刊少年ジャンプ」で連載されている。 「実写映画の中でも、“現在進行形”の作品は原作ファンの反応もより過敏で、ハードルが高い傾向にあると言われています。そういう意味で『銀魂』は大善戦といっても過言ではないでしょう」(同映画誌編集者) では、数多くの実写映画が原作ファンから不評を買う中、なか「銀魂」は成功したのか?