澤村拓一のレッドソックス入り交渉が進展…米報道
ロッテから海外FA権を行使してメジャー移籍を狙って緊急渡米している澤村拓一投手(32)とレッドソックスの入団交渉が進展していることが8日、明らかになった。地元メディアであるマスライブ・ドットコムのレッドソックス番記者、クリス・コティージョ記者がツイッターで「レッドソックスと日本のリリーバーである澤村拓一との交渉が進んでいる。もし成立すればメジャー契約のようだ」と報じたもの。 同記者は、沢村が海外FAであり、もしレッドソックスとの契約が合意に達した場合に、ポスティングフィーが必要でないことも続けてツイートしている。 澤村は、昨年途中にトレードで巨人からロッテに移籍。勝ちパターンのセットアッパーとして22試合に登板して防御率1.71、0勝2敗、1セーブ、13ホールドの成績を残してチームのクライマックスシリーズ進出に貢献した。150キロ台のスプリットを織り交ぜて、21イニングで29三振を奪い、力勝負のパ・リーグでも通用することを証明したが、オフに「憧れと夢がある」と、長年の夢であったメジャーリーグ移籍を希望して海外FAを行使した。すでに極秘渡米し、ジョン・ボッグス氏を代理人に立て、現地で交渉を進め、複数球団が澤村に興味を示していたが、一気に交渉が具体化したのがレッドソックスだった。 レッドソックスは、過去にワールドシリーズ9度優勝を誇る名門で、かつて松坂大輔や、上原浩治氏らが所属していた。2018年にワールドシリーズで優勝したが、ここ2年は、2019年にア・リーグの東地区で3位、昨年は最下位の5位と低迷している。とくに投手陣の立て直しが急務で、救援防御率も、5・79(リーグ14位)と悪い。クローザーはナックルカーブを武器とするマット・バーンズで、昨年の成績は、防御率4.30、1勝3敗9セーブ。セットアッパーには元広島のライアン・ブレイシアらがいるが、そこが補強ポイントで、この1月にはトレードでライバルのヤンキースからアダム・オッタビーノを獲得した。まだブルペン強化に人材が不足しており、澤村に白羽の矢が立ったものと考えられる。 コティージョ記者のツイートを引用して記事化した米の移籍問題専門サイトである「トレード・ルーマーズ」は、「澤村は156キロに達するストレートに勝負球となるスプリット、スライダーを持っている」と評価していた。 番記者が情報をつかんだということは、「進展している」のツイート通りに交渉が大詰めに差し掛かっていることを示唆している。澤村のレッドソックスとの交渉の行方に注目が集まる。