矢作師 5度目JRAリーディングへ首位浮上!8頭出走で逃げ切る「後半はよく勝てた」
24年のJRA開催は28日が最終日。JRA調教師リーディングは4厩舎が2勝差でひしめき、最後まで目が離せない。先週2勝で首位に立った矢作芳人師(63)は22年に続く2年ぶり5度目のリーディングが懸かる。最終日はホープフルSのジュタを含め8頭が出走。ラストスパートでそのまま押し切る構えだ。なお、騎手リーディングは175勝のクリストフ・ルメール(45)で確定している。 大接戦のリーディング争い。矢作厩舎が5度目のJRAリーディングに向け、28日の最終開催日を前に首位に立った。厩舎が誇りにする出走回数(466回)もトップ。3歳馬のフォーエバーヤングやシンエンペラーは海外でも奮闘した。矢作師は「うちの厩舎は海外や地方にも力を入れているので、総合的な数字でトップを獲れればいいなと思っている」とした上で「JRAの成績だけで、ここまでの位置にいるのは誇りに思う。獲れるものなら獲りたい」と意気込んだ。 今年は縦列調教を積極的に取り入れた。6、7頭がEコース(ダート)で一列に並んで周回。アイルランドの名門A・オブライエン厩舎などが行う調整方法で有名だ。矢作師は「(ホープフルS出走の)ジュタは操縦性が高まり、馬混みを気にしなくなったのはその効果。(チャレンジCで約2年2カ月ぶりのVを飾った)ラヴェルも明らかに良くなった」と手応えを口にする。「来年以降はもっといろいろなバリエーションを考えたい。夢は海外に10頭ぐらい連れて行ってあれをやること」と思い描いた。 先週まで5週連続で2勝以上を挙げ、勝ち星のペースは上がっている。「トップに離されていた時期もあったが、後半はよく勝てた。調教の効果もあったけど、大事なのは人間の技術向上。これをやって勝っていくんだという意識で相乗効果が出ている」と分析した。 今週は8頭が出走。ホープフルSに送り込むジュタについては「持っているポテンシャルに、まだ(体が)追いついていないけど伸びしろは大きい」と期待した。リーディング常連のトップ厩舎に上り詰めても、飽くなき向上心で国内、そして海外でさらなる飛躍を求めていく。