台湾近代化と歩んだ老舗書店が閉店、創業家と台湾の深い縁は「プレステ」の成功につながった
東方出版社の立地する重慶南路は台北随一の書店街に発展する一方、植民地時代の影響を排除しようと、戒厳令下で日本語の書籍は厳しく取り締まられた。国民党独裁政権による政治弾圧「白色テロ」で10年間投獄され、後に日本漫画を数多く台湾社会に紹介した故蔡焜霖(さい・こんりん)氏も1960年代の一時期、東方出版社に編集者として在籍していた。 ▽つながりを残して 店主の梅田さんによると、中目黒の新高堂は閉店間際になると、SNSで情報を知った台湾からの来客が突然増え、営業終了を惜しむ声をかけられたという。今後について、梅田さんは「台湾や本とのつながりを残したカフェとして再出発したい。先祖から受け継いだ『新高堂』の屋号も使い続ける」と話す。業態転換のアイデアは久多良木さんからもらったといい、今夏の開業に向けて現在、クラウドファンディングで資金を募っている。