レアル・マドリー、ラージョとドローで首位浮上ならず…バルベルデ理不尽ミドル&ベリンガム6戦連続弾などで一時逆転も追いつかれる
14日のラ・リーガ第17節、レアル・マドリーは敵地エスタディオ・デ・バジェカスでのラージョ・バジェカーノ戦を3-3のドローで終えた。 【動画】ベリンガムが6戦連発! 負傷者続出の影響もあってパフォーマンスおよび成績が安定しないレアル・マドリー。それでもミッドウィークには、これ以上つまずけないチャンピオンズリーグでアタランタを下すなど、大事な試合ではそのポテンシャルをのぞかせている。 アンチェロッティ監督はこのラージョ戦、エンバペを負傷で欠いている状況だが、次のミッドウィークにインターコンチネンタルカップ決勝パチューカ戦を控えているためかヴィニシウスも温存。GKクルトワ、DFルーカス・バスケス、チュアメニ、リュディガー、フラン・ガルシア、MF後列バルベルデ、モドリッチ、前列ギュレル、ベリンガム、ブラヒム、FWロドリゴを先発させている。 前半はイニゴ・ペレス監督(イラオラ監督の元助監督)率いるラージョがペースを握った。前線から強度の高いプレスを仕掛けてマドリーのビルドアップを封じ、常にクルトワの近くでプレーすると、4分に先制点を記録。デ・フルトスがフラン・ガルシアのきりきり舞いにしてクロスを送ると、ファーにフリーで飛び込んだウナイ・ロペスがヘディングシュートでネットを揺らしている。U・ロペスをボランチの選手だが、マドリーは中盤の誰も彼の動きをケアできていなかった(バスケスは中央に切れ込むエンバルバについて付いていた)。 ラージョはその後もマドリーを圧倒し、37分に加点。イシの右CKから、ファーのムミンがヘディングシュートを決め切った。バジェカスに集まった1万4000人の観客は、我がチームが地元の強大過ぎるライバル、マドリーを押し込んでいる様に狂喜乱舞している。 だがしかし、マドリーはやはりマドリーだった。チームとしてのパフォーマンスの質が悪くとも、個の力で強引に流れを変えてしまう。彼らが1点を返したのは、39分のことだった。ペナルティーエリア手前でバルベルデがパスを受けると、前に転がしたボールを右足で思い切り叩く。ボールは凄まじいスピードで一瞬で枠内左隅に収まり、バジェカスに沈黙をもたらしている。 バルベルデがあまりに理不尽なゴールを決めて、ラージョを動揺させたマドリーは、前半終了間際に同点弾を叩き込んだ。左サイドのロドリゴがクロスを送ると、ニアサイドのベリンガムがまるでストライカーのような見事な首の振りのヘディングシュートでGKバタージャを破った。ベリンガムは今季初ゴールから6試合連続得点。全公式戦では直近10本のシュートで7ゴールと、驚異的な決定力を誇示している。 スコアをタイにして試合を折り返したマドリーは、56分についに逆転。ペナルティーエリア手前のロドリゴが左足でシュートを放つと、眼前のラティウの右足に当たりコースが変わったボールが、そのまま枠内に収まっている。 いつものようにスコアをひっくり返したマドリー。だが、今回はそうするのが早すぎたのかもしれない。64分、ラージョが同点ゴールを決める。ルジューヌが送ったクロスにイシが左足でわずかに合わせ、クルトワを破った。 3失点目の直前にブラヒムをヴィニシウスに代えていたアンチェロッティ監督は、71分にモドリッチをカマヴィンガ、79分にギュレル&ルーカス・バスケスをセバージョス&エンドリッキに代えて攻勢を強めた。マドリーはその後、ヴィニシウスを中心とした攻めを見せたものの、バタージャの好守にも阻まれて勝ち越しゴールを決めることはかなわず。結局、劇的勝利は果たせずに、ラージョと勝ち点1を分け合っている。 ジローナ戦に続く勝利を逃したマドリー(第12節バレンシア戦未消化)は勝ち点を37までしか伸ばせず。翌日にレガネス戦を控えるバルセロナ(勝ち点38)を暫定ながら抜き、首位に浮上してプレッシャーをかけることはかなわなかった。