ATMで高齢者がいると「振り込め詐欺」に遭っているのでは?と勝手に心配になります...。声掛けしたほうがよいのでしょうか?
息子になりすまして金銭を奪い取る電話での「オレオレ詐欺」をはじめ、特殊詐欺による被害が後を絶ちません。ATMからの振り込みは典型的な事例です。 このような被害を防ぐために、警察をはじめ銀行などの金融機関やコンビニ店員などは常に警戒しています。それに加えて、ATMに居合わせた人の協力があればさらに被害を未然に防げるでしょう。 ここでは、詐欺被害を防ぐために声掛けするタイミングについてお話していきます。
特殊詐欺被害の実態は
警視庁のデータによると、令和4年の特殊詐欺の認知件数は1万7570件、被害額は370.8億円に達することが分かりました。認知件数は平成29年、被害額は平成26年をピークに減少傾向にありましたが、いずれも令和3年からは増加しています。 さらに、65歳以上の高齢者が被害に遭う可能性が高く、認知されているだけでも被害件数は1万5114件で、86.6%にのぼります(法人被害を除く)。中でも女性の割合が高く、65歳以上の高齢者の被害件数のうち1万1559件を占め、66.2%となっている点も看過できません。 また、犯罪手段として電話は身近な存在で、オレオレ型特殊詐欺(オレオレ詐欺)や還付金詐欺の約99%を占めることも分かりました。
特殊詐欺を防ぐために身近な人ができること
先述のデータから、特殊詐欺に電話は欠かせないツールになっています。実際、詐欺被害の始まりは電話といっても過言ではないでしょう。 例えば、オレオレ詐欺の場合は、風邪で喉の調子が悪い、電話番号が変わったなどと言って相手を信用させます。また、還付金詐欺の場合、振込時間が迫っていると言って急がせるケースが少なくありません。このような電話がかかってくると、自分一人での判断が困難になってしまうのです。 特殊詐欺に遭わないためには、知らない電話番号には出ないことが理想です。ずっと留守電に設定するほか、迷惑電話防止機能付き電話機を導入するのもよいでしょう。 もし、特殊詐欺の電話に出てしまった場合は、いったん電話を切って冷静に判断する必要があります。示談金を求められたりすると、相談しにくいかもしれませんが、信頼できる人や警察に相談することが重要です。そのためには、普段からまわりの人に相談しやすい環境づくりを心掛けましょう。