カリブ海の猫旅「なによ、ポーズなんか取っちゃって～」（キューバ）

　こんにちは、世界を旅する犬猫写真家、新美敬子です。今回はカリブ海に面する3カ国を2回に分けてお送りします。今回はキューバを訪ねます。 【猫写真18点】カメラを意識するように毛繕いをはじめた猫に「なによ、ポーズなんか取っちゃって～」 　＜キューバで出会った猫たちの写真（18枚）はこちら＞ 　古都トリニダーは、東西に細長い形をした島国キューバの真ん中あたり、南側の海岸近くに位置しています。 　絵画や陶器の置物などを販売する家の猫ガーフィールドは、今日はつまらないと、家の裏庭でご機嫌ななめでした。店の棚の上にじっと座っていて、置物だと思っていたお客さんを驚かすのが楽しみなのに、今日は主人の所用のため臨時休業なのです。 　ガーフィールドの主人が、「これから行くホセくんのところにもきれいな猫がいるから、いっしょに来る？」と誘ってくれました。家のなかに通されると、ブルーグレー＆ホワイトのステキな猫がいました。

　部屋の中が暗いから、外に出した方がいいかな？　　と気をつかってくださり、猫は裏庭へ。ミコという名の猫は、意図せず裏庭に出されて不満そうでした。 　トリニダーは、地味と派手（カラフル）が共存し、絶妙なハーモニーを醸し出している街並みが魅力的です。歴史あるタイルの色褪せ具合も時の流れを感じさせます。タイルを撮ろうとカメラをかまえたところへ「ただいま～」と猫。「あれ？」と舌を出しました。 　何百年も昔からそのまま使われているドアの隅には、猫が顔を擦りつけた跡が残っていました。この猫だけでなく、先代の猫、そのまた前の猫がつけたのでしょう。 　猫は、ドアの前で寝そべると、カメラを意識するように毛繕いをはじめました。おばあちゃんが「なによ、ポーズなんか取っちゃって～」と笑うと、孫の女の子2人が大ウケしていました。

　その家のもう1匹の猫が散歩から戻ってくると、毛繕いをやめて一緒に家の中に入りました。 　その、もう1匹の猫は、こんな顔をしています。 　歩いていると、猫が飛び出してきて、話しかけられました。シッポの先を曲げているところを見ると、なにか猫なりの魂胆がありそうです。