パンジャタワー鋭く差し切りデビュー連勝 名スプリンターの父との親子制覇/京王杯2歳S
<京王杯2歳S>◇2日=東京◇G2◇芝1400メートル◇2歳◇出走14頭 8番人気のパンジャタワー(牡、橋口)がゴール前鋭く差し切り、デビューから2連勝で重賞制覇を決めた。勝ちタイムは1分21秒2。新種牡馬タワーオブロンドン産駒はのべ4頭の出走で、JRA重賞初勝利。17年同レースを制し、のちにG1ウイナーとなった父との親子制覇も達成した。 ◇ ◇ ◇ 降りしきる大雨を突き破り、松山騎手の右ステッキに応えてパンジャタワーがグングン加速する。タフな馬場をものともせずに上がり最速タイの33秒8をマーク。中団でしっかり我慢を利かせ、秘めていた豪脚を引き出した。鞍上は「思っていたポジションで流れに乗れたし、距離が延びても折り合いは大丈夫でした。しまいはすごくいい脚でしたね」と懸命な走りを褒めたたえた。 鞍上にとって確かな成長がうかがえたレースだった。関東への長距離輸送をこなし、調教通りの脚力をしっかり出し切ることができた。「初戦はスタートも出ず、返し馬でも幼さを出し勝ち方も目立たなかったですが、今日は調教の良さがでて強い競馬でした。改めて力があるなと思いました」と感服する。 賞金を加算し、今後はG1も視野に入ってくる。松山騎手は「今日の感じなら折り合いもつくしマイルは大丈夫。スピードもパワーもありますし(きれいな)良馬場での走りもみてみたいですね」と距離の融通も見込んでいた。筋肉質な好馬体はまさに筋骨隆々の父親譲り。親子制覇を果たし、名スプリンターとなった父の後を追う戦いがここからスタートする。【井上力心】 ◆パンジャタワー ▽父 タワーオブロンドン▽母 クラークスデール(ヴィクトワールピサ)▽牡2▽馬主 (株)Deep Creek▽調教師 橋口慎介(栗東)▽生産者 チャンピオンズファーム(北海道新ひだか町)▽戦績 2戦2勝▽総獲得賞金 4569万円▽馬名の由来 冠名+父名の一部