<春を駆ける>高知 選手紹介/4 松本桂弥外野手/谷崎陽主将 /高知
◇「楽しむ」が好調の鍵 松本桂弥外野手(2年) 四国大会県予選準決勝の高知商戦、満塁の好機で打席に立ち走者一掃の二塁打を放った。「一試合一試合を楽しもうと意識しています」と好調の秘訣(ひけつ)を語る。 打力の源はどんなボールでも芯で捉えるそのバッティング技術にある。昨秋の大会期間を通じての打率は4割5分5厘とチームトップだが、さらなる打率と飛距離の向上を求めフォームの修正に着手。寝かしていたバットを立てる構えに変更し、手応えを感じているという。 高知高の練習を見学した際に「パワーやスピードがそれまでと全く違う」環境に圧倒され、進学を決意した。四国大会準決勝後、浜口佳久監督が泣いていた姿を見て「恩返しができたことがうれしかった」と振り返る。センバツでは「チームの勝利に貢献できるプレーをしたい」と話す。 ◇信頼が厚いまとめ役 谷崎陽主将(2年) チームを盛り上げながらも、締めるときはしっかりと締める。そして、部員の誰よりも声を出して練習に取り組む、周囲からの信頼厚い主将。 徳島県出身。3人が代わる代わる務める「日替わり主将」を経て、浜口佳久監督から正式に任命された。監督は「練習に決して手を抜かない『谷崎イズム』が周りに浸透してきている」と期待を寄せる。 昨年もコロナ禍で度々練習が中止になった。仲間と離れ、家で過ごすたびに「野球がしたい」と強く感じた。憧れとするのは、阪神からドラフト1位指名を受けた先輩の森木大智投手。「現状に決して満足をしない野球に対する姿勢。見習いたい」と話す。 冬場はゴムチューブを利用した肩甲骨可動域の向上に取り組んでおり、「力任せではない、しなやかな投球」を追求している。