高校バスケ屈指の強豪・桜花学園に第2のバスケ部『みんなでバスケ部』が誕生!白慶花コーチが語る誕生の経緯と今後の展望
生徒それぞれのバスケットへの思いを共有し、広げていきたい
――実際に活動してみていかがですか? 中学までバスケをやっていた子もいれば初心者の子もいるんですけど、けっこうみんな上手ですよ。コーチは私と佐藤ひかると2人いるので、最初は初心者と経験者に分かれて練習して、最後の5分は全員でミニゲームをやっていますが、みんな「楽しい」と言ってくれています。 ただ、最初はちょっと悩みました。ボールを触ったことがないような子たちを指導するわけですから、正しい基礎をしっかり教えるところからフォーカスすべきなのか、とにかく楽しくやれればいいというような形にするかといったところです。ただ、せっかく桜花学園に来ていて、「本チームを指導している、Wリーグでもプレーしたコーチが教えます」というところを押し出して募集をかけたので、今はしっかりバスケットを教えるところまでやっていきたいなと考えています。 ーー白コーチとしては、初心者に教えるのは新鮮なのではないですか? そうですね。シュート練習で「みんなは入るけど自分は入らない」って落ち込んでいた子が、一声かけただけですぐニコニコしてくれたのは印象的でした。子どもたちって、ちょっとした声がけだけで表情や意識が変わるんだなってあらためて思いましたし、そういうところは本チームの指導でも生かせそうだなと思いましたね。 ――日本一を目指してハードに練習している強化指定部がある一方での『みんなでバスケ部』。とてもユニークですしワクワクする取り組みですね。 オリンピックなどの影響でバスケットに興味や関心を持ってくれる方々が本当に増えていますし、それはウチの生徒たちも同じです。ただ、これはあくまで私の印象ではありますが、ウチのバスケ部は生徒みんなのあこがれの存在なので、「私もバスケが好きだけど言えない……」みたいな思いを抱えている子も多分いると思うんですよね。 新しいコートができたこと、『みんなでバスケ部』ができたことをきっかけに、みんなが持っているバスケットへの思いを何かしらの形で共有したり、広げていけたらなと思っています。やっぱりバスケットに携わっている者として、「バスケが好き」、「面白そう」、「やってみたい」っていう人たちの思いも大切にしていきたいですから。 ――このチームの目的、目標といったところがあれば教えて下さい。 まずはより多くの生徒にバスケットを楽しむきっかけを作ることです。『みんなでバスケ部』と強化指定部がお互いに良いものを与えられる関係性になっていきたいですし、最終的には『みんなでバスケ部』から強化指定部に引き上げられる部員が出てきたら……なんてことも考えています。強化指定部のほうも引き続き多くの方に『応援したい』と思っていただけるようなチームを目指していきますので、よろしくお願いいたします。
青木美帆