「打たれるイメージ」乗り越え、夏に雪辱誓う 大阪桐蔭・中野主将
（26日、秋季近畿地区高校野球大会1回戦、大阪桐蔭2―3滋賀学園） 相手に勝ち越され、なおも2死満塁。六回表に救援登板した中野大虎（だいと）主将（2年）はふと「打たれるかもしれない」というイメージが浮かんだ。相手は九番打者でも、最悪のケースも想定してコースを突く。見逃し三振を奪うと、目をぎゅっと閉じて天を仰ぎ、胸に手を当てながらベンチへ戻った。 【写真】滋賀学園―大阪桐蔭 四回表滋賀学園2死二塁、吉森の左前適時打で藤川が生還。捕手増田=ほっともっとフィールド神戸、黒田陸離撮影 今夏の甲子園で完封勝利を挙げ、エースの森陽樹（はるき）投手（同）とともに大舞台の経験も豊富。大きな声で仲間を励まし、野手もこなす幅の広さから主将を任された。 ただこの日、打線は「よくないイメージ」を拭えなかった。六回以降は毎回走者を出したが、好機で飛球アウトが続いた。夏の甲子園や秋の府予選での課題を克服できず、「しぶとさや粘り強さが足りなかった」と振り返る。 4連覇を目指した今大会は初戦で敗れ、3季連続の甲子園も遠のいた。ただ中野主将は、笑みも交えながら前向きに雪辱を誓った。「甲子園で勝つのと同じくらい、甲子園までの一勝ずつが大事。日本一の強さを夏に示せるように、一直線で進んでいきたい」（黒田陸離）
朝日新聞社
