（ブルームバーグ）： シンガポール通貨庁（ＭＡＳ、中央銀行）は14日、現行の為替管理政策（金融政策）を６回連続で維持することを決めた。世界的には政策緩和の方向にあるが、シンガポールではインフレがなお高水準にあるため、引き締めスタンスを継続する。

ＭＡＳは政策レビューの結果、シンガポール・ドルの為替レート政策バンドの許容変動幅および変動幅の中心値、傾斜をいずれも据え置くことを決定した。輸入物価の上昇圧力を抑えるため、シンガポール・ドルの上昇基調を維持することになる。

ＭＡＳは声明で、「シンガポールのインフレ見通しに対するリスクは３カ月前との比較でより均衡している」とし、「現時点の金融政策の設定は、依然として中期的な物価安定と一致していると評価している」とした。

ブルームバーグが集計したエコノミスト調査では、13人中10人が政策据え置きを予想していた。

ＭＡＳの決定は、大半の先進国とは対照的だ。米連邦準備制度とニュージーランド準備銀行は最近、50ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）の大幅利下げを決めた。インフレの沈静化に沿った動きだが、多くの基本的な商品を輸入しているシンガポールではまだ十分に反映されていない。

原題：Singapore Sticks to Tight Policy Stance, Resisting Global Shift（抜粋）

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