【緊急シミュレーション】イスラエルvsイラン全面戦争勃発! 核兵器と原油を盾に対立する中東の軍事大国、報復合戦の行きつく先には......
* * * ただし、核施設を本気で叩かれた場合はイランも国家の存亡をかけて反撃する。 4月13日の攻撃では、イランの「ハイバル」とみられる弾道ミサイルが、イスラエル南部の核爆弾搭載機が発進するとされるネバティム空軍基地に着弾。今回の被害は軽微だったが、「届く」ことは証明された。 さらに、イランは「ファッターフ2」(最高速度マッハ13~15、大気圏外でも軌道変更可能、ステルス性能あり)や「セッジール」といった、迎撃が困難な極超音速ミサイルも保有している。 前出の柿谷氏が言う。 「イランは各種ミサイルや自爆ドローンによる〝飽和攻撃〟を、4月13日よりさらに弾数を増やして行なうと思われます。ポイントは今回の攻撃で、イスラエルの防空を担う米英軍がどう動くかをイランが把握できたことです。 本番では、まず米英軍にあえて迎撃させるおとり攻撃をしてから、本命の攻撃をするでしょう。例えばカタールの基地から発進する米英軍の戦闘機に対しては、安価なドローンによる飽和攻撃で疲弊させ、洋上の米海軍駆逐艦にも、異なる高度で弾道ミサイルの波状攻撃を仕掛けて迎撃ミサイルを撃たせてしまいます。 そして、本命は極超音速ミサイルによる主要施設への攻撃。イスラエル戦闘機部隊の拠点であるテルアビブ近郊やハイファ近郊の空軍基地、核戦略上重要なネバティム空軍基地がターゲットです」 さらに、空軍力で劣るイランがその代わりに持つ強力な武器が、レバノンのヒズボラが持つ計15万発のロケット弾と、イラク・シリア国内の親イラン武装勢力、イエメンの武装組織フーシ派からの長距離無人機、巡航ミサイルによる総攻撃だ。 4月13日の攻撃は99%以上が撃墜されたが、万単位、十万単位となればそうはいかない。そこで国内に相当な被害が出た場合、イスラエルは必ず全力で反撃するだろう。 すると、イランはどう出るか? 最大のカードは、原油をはじめとする国際海運のチョークポイントであるホルムズ海峡を封鎖して、世界経済を人質に取ることだ。 ここまできてしまえば、米英軍も防空に協力するだけでは済まなくなり、ペルシャ湾からイランへの攻撃を開始する。つまり―世界大戦だ。