「天空の秘境」発見!奇跡の雲海に外国人観光客が歓喜 スーパーも信号もない奈良の村
■野迫川村の雲海に魅了された宿の代表
そんな野迫川村の雲海にほれ込み、秘境で宿を営む女性がいます。 「雲海の里の宿」代表・泉本勝代さん(60)は、10年ほど前に初めて見た野迫川村の雲海に一目ぼれ。6年前、雲海見物の拠点にしようと宿を開業しました。 泉本さん 「すごいでしょ、これ。これが一回目ですよ。ドハマりもドハマり」 泉本さんの雲海愛あふれるSNSでの情報発信や、野迫川村の雲海の画像が徐々に拡散されました。 さらに、英語対応の宿泊予約サイトにも掲載されたことで、交通の便が悪いにもかかわらず、外国人観光客からの予約が入るようになりました。 予約状況を書いたホワイトボードには、海外の国名がズラリと並びます。 泉本さん 「(日本人は)月に2人ぐらいかな。(年間)80%ぐらいが海外の人ですね」 外国人がこの宿に泊まる理由は様々です。 泉本さん 「民家に泊まりたかったという人もいるし、高野山と熊野や吉野に行く途中で泊まる人もいるし、雲海目当ての海外の人もいる」 最近は、雲海を目当てにした海外からの宿泊客が増えてきたといいます。 泉本さん 「この子がドバイ(UAE)の子なんです。雲海目当てで日本を旅してた子です。この子らも雲海(目当て)で来ました。オランダの子ら。本当にびっくりしてました。本当に海みたいですね」 この日、宿泊したのはイギリスから来た夫婦です。 イギリスから来た夫婦 「あす渓谷の雲海を見る予定よ」 「(Q.雲海は見たことある?)イギリスでは見たことない」 この日は前日に雨が降り、湿度が高く、雲海が発生するには好条件。期待が膨らみます。 イギリスから来た夫婦 「これまでこんな光景を見たことがないわ。あす見られることを願っています」 「(Q.雲海見られるでしょうか?)分からないわ。少し曇っているわね…」 早朝午前6時すぎ、宿を出発し、およそ10分で青龍雲海が見られるポイント・天狗木(てんぐき)峠に到着しました。 泉本さん 「あー残念。アイム・ソーリー・ナッシング」 夜の冷え込みが足りなかったのか、全く雲海は現れませんでした。 イギリスから来た夫婦 「残念だけど、天気はコントロールできないからね」 しかし、移動した別のポイントで、絶景が広がりました。姿を見せたのは、雲の切れ間から柱のように地上に降り注ぐ光線。通称「天使のはしご」と呼ばれる現象です。天から一直線に伸びた光が山肌を照らし、神々しい光景が広がりました。 泉本さん 「よかった!(自然は)何か見せてくれますよね」 別の日、ハネムーンで日本を訪れていたドイツからの夫婦がいました。野迫川村での3日間の滞在の締めくくりに、雲海見物に行くといいます。しかし翌朝、空気が乾燥し、雲海はあまり期待できない状況です。 ドイツから来た夫婦 「(Q.朝早いけど大丈夫?)早いけどコーヒー飲んだから準備できている」 泉本さん 「行きましょう、レッツゴー!」 ポイントに到着すると、手前にある山並みに薄い雲海がかかり、奥には濃い雲海がかかる、まるで水墨画のような光景が広がっていました。 ドイツで写真家として活動する夫のアルネさんはカメラマン魂に火がつき、シャッターを押す手が止まりません。 泉本さん 「ユー・アー・ラッキーカップル」 「出たね、よかった。ほっとした。(雲海が)あっちだけすごくたまってるでしょ。手前は薄いでしょ。レアですよこの雲海。いつもとちょっと違います。あまり見たことない。レアレア」 山影から朝日が顔を出すと、雲海は黄金色に染まり神々しさを増します。アルネさんもカメラを下ろし、その光景に見入ります。 ドイツから来た夫婦 「ここは本当に特別です」 「特別だね」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年12月3日放送分より)
テレビ朝日