「多数派から外れると生きづらくなるのは人間と同じ」 BlackBerryを8年間使った小説家・八潮久道が語る
世の中の「標準」から取り残されると、「使えなく」なる
世の中が多数派に合わせて構築され、そこから外れると急に生きづらくなる。ハード面は元気なままでも、ソフト面でどんどん世の中から置いていかれて使えなくなってしまう。人間と同じだ。 本コラムは「わたしの相棒」というお題で書かれている。BlackBerryとの思い出、人間と機械の枠を超えた心温まるストーリーが展開されるはずだった。しかし「世の中の『標準』から取り残され『使えなく』なっていく姿は、人間の老いと相似している」などという寂しい話になってしまった。困惑~。 この文章は飛行機と電車の移動中にBlackBerryの後継機種(KEYone)を使って書いている。 八潮久道(やしお・ひさみち) 1985年生まれ。4月に刊行された『生命活動として極めて正常』で小説家デビュー。 デイリー新潮編集部
新潮社