【RIZIN】『新人さん いらっしゃい』というには強豪すぎる初参戦の海外選手たち──2025年フライ級GPサバイバルマッチと“アゼルバイジャン第5の男”が来襲
◆柴田“MONKEY”にとってJTTのヒロヤは“美味しい”賞金首、バンタム級にも“ヤバい”やつ
▼RIZINフライ級(57.0kg)5分3R 柴田“MONKEY”有哉(Team KIZUNA)19勝7敗 ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)9勝13敗1分 柴田は、DEEPでストロー級とフライ級で王座挑戦経験を持つ寝技師。2019年6月に神龍誠とフライ級暫定王座決定戦を争うも判定負けで戴冠ならず。2022年4月に、約2年10カ月ぶり復帰戦で渋谷カズキを、12月に杉山廣平をいずれも三角絞めで極め、2024年3月、約1年3カ月ぶりの試合で山本アーセンをヒザ十字に極め、3連続一本勝ち。32歳。 対するヒロヤは、RIZINで伊藤裕樹、中村優作相手にスプリット判定負けも評価を上げる惜敗から、2023年大みそかに新井丈に2R TKO勝ちでRIZIN初勝利。2024年7月の前戦で47歳の所英男と対戦し、右カーフキックにカウンターの右ストレートを合わされて1R TKO負け。再起を目指す。26歳。 このフライ級日本人対決について柏木氏は、「グラウンド勝負になるんじゃないか。柴田選手の洗練された技術、そして肉体改造中のヒロヤ選手の粗削りなパワー。所選手に負けた、あれがすべてじゃない。JTTにも素晴らしいコーチが揃っているので期待」と、肉体&スタイルチェンジ中のヒロヤの覚醒に期待。 一方で19勝中10の一本勝ちを誇る柴田について、「極める技術を持っているし、柴田選手にとってヒロヤ選手はめちゃめちゃ“美味しい”選手。アーセンに続いて、ヒロヤという名前のある選手に勝てれば自分をアピールする絶好の機会。朝倉兄弟が作って来たJTTの選手たちはいまや“賞金首”でみんなが狙っている。ヒロヤ選手は賞金稼ぎに来る柴田選手をどう迎え撃つか」と“JTTのプリンス”狩りで、フライ級GPに一気に名乗りを挙げられるとした。 フライ級以外にも、バンタム級にアゼルバイジャンから10勝1敗の強豪が参戦する。 ◆バンタム級にも“ヤバい”アゼルバイジャン戦士が参戦 ▼RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R 白川ダーク陸斗(JAPAN TOP TEAM)12勝10敗1分 マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)10勝1敗 今大会で摩嶋一整と対戦するヴガール・ケラモフ、現Bellatorのトフィック・ムサエフ、メイマン・マメドフ、トゥラル・ラギモフに続くアゼルバイジャン“第5の男”が襲来。フェザー級からバンタム級に落とし、リングネームに“ダーク”を戻した白川が、10勝中5KO・TKO勝ちを誇る強打者を相手にアゼルバイジャンの襲来を食い止める事ができるか。 柏木氏は、「『襲来! アゼルバイジャン第5の男』。最初ムサエフを呼んだときに、5人も呼ぶことになるとは思ってもいませんでしたが、ガサンザデは10勝1敗。このタイミングで他団体からもオファーがあって、でもアゼルバイジャン大会があったことから、同国ではRIZINが特別なものになっている。『選ぶのならRIZINで』と参戦を希望した。バンタム級GP以降、少し停滞するバンタム級で井上直樹選手が新しいチャンピオンになった。そのバンタム級に白川選手が落としてきてどういう動きを見せるのか。もともと打撃はすごく強い選手」と、打撃戦に期待を寄せた。 チーム・アルファメール所属のガサンザデは、12歳から始めたフリースタイルレスリングでアゼルバイジャン王者に輝き、徒手格闘技でもロシアチャンピオンに輝いた経歴を持つ。2019年にプロデビューし、2020年よりロシアのAMC Fight Nightsに参戦し、現在No.1タイトルコンテンダーだ。 ケラモフ同様、オーソの強い打撃では、レスラーらしからぬ足技を見せており、前足でのかけ蹴り、右から左のジャンプングの二段蹴りも脅威。被弾しながらもその蹴り足を獲った相手のウテミソフがシングルレッグもすぐに足を抜き、小手巻きから背中をまたいでがぶりの体勢に持って行くという超人的な動きも見せている。強い打撃の圧力とフィジカルの強さ、レスリング仕込みのグラップリング力の高さで白川の打撃を封じ、RIZINバンタム級の台風の目となるか。 白川はRIZINで朴光哲、青井人、山本琢也に3連勝後、中原由貴に判定負け、ライト級で矢地祐介に一本負けと2連敗も、2024年7月DEEPでの中村大介との接戦を制し、再起を遂げている。怪我に悩まされ続けた厳しい時期を経て、バンタム級での国際戦で実力を発揮できるか。