相互理解と友好促進、定期的な交流など 韓国蔚山市体育会と長崎県スポーツ協会が連携協定
長崎県スポーツ協会(荒木健治理事長)はこのほど、韓国蔚山(ウルサン)市体育会(金哲旭(キムチョルウク)会長)と定期的な交流推進などの連携協定を結んだ。都道府県のスポ協が海外の都市と協定を締結するのは珍しく、荒木理事長は「熱烈なオファーを受け、それに何とか応えたいと話を進めた。韓国と相互理解を深めるためにはスポーツが一番だと考えた」と理由を説明している。 県スポ協と蔚山市体育会の縁が深まったのは、9月に長崎県で開催された「日本スポーツマスターズ(スポマス)」。スポマスは原則35歳以上のシニアアスリートによる総合スポーツ大会で、今回は蔚山市が9競技に175人を派遣して交流を深めた。 連携の話は長崎市内のホテルで開催されたスポマス開会式などを経て急速に進捗(しんちょく)。今月上旬、県スポ協と県国際交流協会の代表者が蔚山市を訪れて正式に協定を結んだ。 内容は▽相互理解と友好促進▽スポーツ事業連携推進▽定期的な交流-など。具体的にはマスターズ世代の県内各種スポーツ大会への招致、相互派遣などを検討しており、将来的には指導者やジュニア世代の交流なども視野に入れている。 蔚山市は韓国南東部にある人口約110万人の主要都市。南部釜山を経由して観光に訪れる日本人も多い。スポーツ施設も約2万人を収容できる蔚山総合運動場のほか、プール、野球場、体育館など高いレベルで充実している。 金会長は「協定締結で両都市がより緊密になることを願う。体育で結ばれた友情が韓日両国の友好関係にも寄与するだろう」、荒木理事長も「競技力向上よりも、まずは生涯スポーツに重きを置いて進めていきたい」とこれからの進展に期待している。