ついに手にしたメダルに坂本、鍵山らが喜び「2年半前はどうして?も」「すごく幸せ」パリで北京五輪団体戦メダル授与式【各選手コメント】
ドーピング問題により持ち越されていた22年北京五輪フィギュアスケート団体戦のメダル授与式が7日、夏季五輪が開催されているフランス・パリのトロカデロ広場で行われ、銀メダルを獲得した日本代表だった鍵山優真、坂本花織、樋口新葉、三浦璃来、木原龍一、小松原美里、小松原尊の7人が出席。22年2月7日の競技終了から912日。2年半の時を経て、ようやく手にした勲章に笑顔をみせ、その後、記者会見にのぞんだ。 【写真】名誉ある場所でなんてことwww坂本すって~ん 鍵山は「パリで素敵な場所でメダルをもらった時はみんなで獲得したんだっていう気持ちもありましたし、今回宇野さんは予定が合わず欠席となったんですけど、宇野さんの気持ちも背負って、喜びを分かち合えたと思います。エッフェル塔の迫力がすごかったですし、フィギュアでは聞かない迫力の声援が聞こえた。すごく幸せ」と語り、パリ五輪で高校の同級生の岡慎之助が金メダル3つと大活躍し、「みなさんの全力プレーに感動した。次は僕が頑張らないと、と思いました」と、語った。 坂本は「2年半前はメダル授与式がなくてどうしてっていう気持ちがあって。こんなに複雑なことになるとは。あの頃は1年ぐらいでもらえると聞いていたので。待ったおかげで銅から銀に繰り上がって、このメンバーでメダルがもらえて分かちあえたのが嬉しかったし、2年半前の喜びを新鮮な気持ちで感じられた」と、喜びを語った。 樋口は「2年半前、全力で力を出し切って、演技して取ったものだったので、もやもやした気持ちで日本に帰っていた。こうして北京は無観客だったんですけど、たくさんのお客さんがいる中でメダル授与式を開いていただいて、うれしかった」とうなずいた。 木原は「どんな感情がわいてくるか想像ができなかったんですけど、嬉しく思いましたし、みなさんと喜びを分かち合えて、心の底からうれしく思いました」、三浦は「2年半越しにこうしたメダルセレモニーを設けていただいて感謝申し上げます」と、噛み締めた。 小松原美里は「2年半前には考えられなかったみんなとお祝いする機会をいただいて嬉しく思います。競技引退してしまったんですけど、経験を次世代に引き継いでいけたら」、尊は「素敵なメンバーと一緒にこれてうれしい。すごく頑張りましたと思うので」と、それぞれ喜びを口にした。 金メダルの米国からは男子シングルス王者のネーサン・チェンらが出席した。エッフェル塔ものぞむ絶景の場に、まず銀メダリストとして日本のメンバーが登場。小松原尊を先頭に大観衆からの拍手に笑顔で手を振りながら、ステージへと向かった。続いて金メダルの米国チームも入場。その後、1人1人の首に銀メダルがかけられ、米国国歌が鳴り響く中で、掲げられた日の丸を見つめた。 その後の記念撮影時間ではりくりゅうペアと、小松原夫妻がエッフェル塔を背景にリフトを決めて観客から大歓声。投げ入れられた日の丸を拾おうとした坂本が転けそうになる場面もあったが、笑顔が絶えない時間だった。 22年2月に行われた北京五輪団体戦は1位ROC(ロシア・オリンピック委員会)、2位米国、3位日本だったが、競技後にROCのカミラ・ワリエワにドーピング疑惑が浮上。メダル授与式が急きょ中止された。その後、ワリエワが資格停止処分を受けたため、ロシア側はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴。問題が長期化していたが、今年7月に米国が1位、日本が2位に繰り上がることが確定。それを受けて、国際オリンピック委員会(IOC)がパリでメダル授与式を行うことを発表していた。