大阪桐蔭 タレント集団が史上5校目の「春冬2冠」にトライ 全国高校ラグビーは27日開幕
第104回全国高校ラグビー大会は27日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。今春の選抜大会を制した大阪桐蔭(大阪第1)は初戦となる30日の2回戦で、長崎北陽台(長崎)―城東(徳島)の勝者と対戦する。高校日本代表候補9人を擁する陣容で同校初の「春冬2冠」を目指す。 タレントぞろいの大阪桐蔭が、史上5校目となる偉業に挑戦する。今春の選抜大会を制し、優勝候補のAシードとして臨む今大会。これまで「春冬2冠」を達成したのは常翔啓光学園、東海大大阪仰星、東福岡、桐蔭学園の4校だけだ。高校日本代表候補のNo・8大門一心(いっさ、3年)は「花園の優勝を目指してやってきた。部員75人が一丸となって(日本一を)獲りたい」と力を込めた。 高校日本代表候補を9人擁し、FB吉川大惺(たいせい、1年)といったスーパールーキーもいる。伝統的なフィジカルの強さに加えて展開力にも優れており、攻撃をリードするのが同候補のSO上田倭楓(いぶき、3年)だ。大阪桐蔭から帝京大に進んだ倭士(やまと)を兄に持ち、1年時から試合に出場。「例年よりFWが小柄な分、動ける選手が多い。FWの機動力を生かしながらバックスを動かしている」。司令塔として多彩なアタックを仕掛ける。 花園を制すれば、大阪桐蔭にとっては高本幹也(現東京SG)や松山千大(現トヨタ)らを擁した18年度以来6大会ぶり2度目になる。綾部正史監督は当時のチームを引き合いに出し「よく似ている」と指摘し、その理由を「3年生の仲の良さと頑張り」と語る。魅力的かつ結束力あふれるラグビーで冬の頂点へ突き進む。 (西海 康平) ▽高校ラグビーのタイトル 冬の全国大会、春の選抜大会、東京五輪強化を目的に14年から始まった夏の7人制大会の3つ。東福岡は14年度と16年度に、東海大大阪仰星は15年度に、桐蔭学園は19年度に3冠達成。今年度は大阪桐蔭が春の選抜大会を、桐蔭学園が夏の7人制大会を制した。