市がホノルル市と姉妹・友好都市提携へ 初の英語圏、実現目指す【山口】
山口市は、来年度中に米国・ハワイ州都ホノルル市との姉妹・友好都市提携を目指している。実現すれば英語圏の都市とは初めて。市議会9月定例会一般質問3日目の19日、伊藤斉議員(高志会)の質問に岡村萬利雄交流創造部長が「ホノルル市側の意向も踏まえ、青少年の教育、スポーツ、観光、経済など市民を中心に据えた裾野の広い交流を期待したい」と答えた。 市は、スペインのパンプローナ市や中国の済南市など計4市と姉妹・友好都市関係にある。市議会からの提案もあり、英語圏との締結を模索してきた。 歴史的に深いつながりがある県とハワイが2022年8月に姉妹提携。昨年3月には県からホノルル市との都市間交流の提案を受け、7月には岡村部長を含む市職員3人が現地を訪れ、伊藤和貴市長の親書をホノルル市長に届けた。今年6月末に同市から提携に向けた調整を行う旨の親書を受け取った。 伊藤議員は「なぜ、ホノルル市なのか。理由が明確ではない」と指摘。岡村部長は「ホノルル山口県人会による市内学校の訪問、山口大と県立大のハワイ大との提携など既につながりがあり、姉妹都市になれば市内のさまざまな団体とさらなる交流が期待できる」と説明した。 さらに伊藤議員は、昨年7月の渡航費など計164万円の予算執行や締結の経緯について、市議会へ説明不足であるとし「議会だけでなく市民の理解を得ながら取り組む必要がある」と強調。岡村部長は、市議会議長の親書によるホノルル市議会への働き掛けや同市から市へ訪問の打診があるとし「議会と市民に適宜説明していきたい」と応じた。 今後も調整を進め、10月12~16日には伊藤市長が現地を訪れて関係者と交流する。