おニャン子クラブからマイケル・ジャクソンまで、1980年代を席巻したブランド「SAILORS(セーラーズ)」を振り返る
そこでマイケルのメッセージが入ったジャンパーを作ったことから、彼との交流がはじまりました。
スティービーとの出会いは、友人の映画評論家の襟川 クロ(えりかわ くろ)、黒ちゃんと呼んでいるのですが、彼女がスティービーと交流があり、日本に来たときに紹介してもらったのがきっかけです。彼のアメリカのスタジオや家にも遊びに行ったことがあります。
そしてタイソンさんは、サリー(小錦)さんから電話があり、タイソンさんのもとへすぐスタジャンを持っていきました。海外のセレブの人たちはスタジャンをよく買ってくれていて、SAILORSでは4という一番大きいサイズで大体合いましたね。 サリーさんもSAILORSをよく着てくれていましたが、彼は特注サイズでした。SAILORSの化粧廻しも締めてくれていたぐらいだったので、親交は深かったです」
お店を閉店、そして伝説のラフォーレ原宿のポップアップ
1999年には三浦さんにとって大きな出来事があった。それはSAILORSにとってもまた大きな出来事となった。
「1999年に娘を出産するのですが、あとに脳性まひと診断され、自らの人生を娘に捧げ子育てに専念することを決意して、2000年に店を閉鎖することにしました。
そこから14年経ったころ、ラフォーレ原宿の1FでPOPUPストアを開催するのですが、それ以前からラフォーレ原宿の方にはオファーをいただいていて、3度目のオファーのときに実際会ってお話を聞きました。 娘も14歳になって、バリバリ働くお母さんの姿も見せてあげたいなと思い、4日間のPOPUPストアを開催しました。終わってみたら1,400万円を売り上げ、当時のPOPUPストアの記録で1位をとりました。期間中は、たくさんの有名人が顔を出してくれて話題性にも一役買ってくれました。 そしてその翌年もPOPUPストアを開催し、売り上げの1位、2位はSAILORSが記録しました」
そして時を越え、3年ほど前からSAILORSはオンラインショップで復活している。1980年代のクオリティをいまの時代に再現したく、生地からこだわったアイテムをリリースしているという。 近年の昭和ブームもあり、若い男女に人気で、1980年代にSAILORSに夢中になっていた世代にも懐かしく感じられるだろう。数々の伝説を作ったSAILORS。それはいまも続いている。