地方出身ですが、上京したら「SUV」を見かけることが多く驚きました。やはり都内は“お金持ち”が多いのでしょうか?
筆者が東北地方に住んでいるときは、1人1台車を所有するのが当たり前で、車は生活必需品でした。そのため移動手段としてコストパフォーマンスの高い乗用車や軽自動車を所有している人の割合が多かったです。 しかし、上京後に東京で目にする車の種類を見て驚きました。都内では高級そうなSUVが走っているのを頻繁に見かけるからです。当時「やはり都内はお金持ちが多いのだろうか?」と感じた疑問の真相について、東北地方と東京における車所有目的の違いなど、さまざまな角度から紐解いてみます。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
関東でのSUV人気は低いが、東北地方と比べて相対的に高級車の人気が高い
中古車販売をメイン事業とするネクステージ社がエリア別男女に調査した人気車種のアンケート結果が図表1です。実は、関東においてはSUVを購入したいという割合は19.3%であり、北海道・東北地方の21%よりも低く、全国の地域別で見てもワースト割合です。 筆者が感じた都内は高級車が多く走っているという印象は、北海道・東北地方に比べて軽自動車の人気が低く、関東はミニバンやセダンなどの高級ラインの車種が好まれることにあるのかもしれません。 実際の割合はともかく、高級車の多いイメージがあるため「都内はお金持ちが多い」という印象に引っ張られた可能性が高いです。 図表1
株式会社ネクステージ エリア別男女560人に聞いた!人気車種ランキング
東京と地方の平均年収の違いから見る自動車の購入傾向
次に、東京と地方の年収の違いが車の選択に影響している可能性も考えてみます。 転職サイト「doda」が公表している都道府県別の平均年収データによると、東京都の平均年収は約455万円で全国トップです。東北地方の平均年収と比べると100万円近い大きな差があります。収入の違いが、より高級な車の購入を検討するといった選択肢を増やす余裕を生み出していることが考えられます。 ■東京は公共機関が発達しており、車を所有するのは移動手段以外の価値もある さらに、インフラ環境にも差があります。東京では公共交通機関が発達しているため、車は基本的に必須ではありません。また、近年、レンタカーやカーシェアを利用できるスポットも増えてきており、車を所有しなくても使用できる環境が整っています。 それでもあえて車を持つということは、移動手段以外の目的があるケースが多いと考えられます。例えば、趣味としてのドライブや、家族の快適性を重視するなど、車に対して特別なこだわりを持つ人々が多いことが予想できます。 このような目的で購入する人たちの割合も東京は全国と比べて多いことを考えると、地方に比べて街中で走る高級車が多いと感じる要因の一つとも言えるでしょう。