“ドン・ファン”元妻 死因の覚醒剤…証言の“矛盾”を検察側が追及 遺産目当ては「隠してない」
日テレNEWS NNN
紀州のドン・ファンと呼ばれた男性を殺害した罪に問われている元妻の裁判員裁判で11日、2日目の被告人質問が行われました。「結婚は遺産目当て」と断言した元妻に対し、検察側は死因の覚醒剤について追及しました。 ◇ 「結婚は、遺産目当て」。そう、きっぱりと口にしました。
須藤被告 「遺産目当てと言われていることを隠していないし(野崎)社長本人も『1000万円で結婚してくれ』と言っていた。『遺産をもらってほしい』とも言われていたので、遺産目当てということは、誰にも隠してないです」 自伝によると、交際した女性は4000人、貢いだ額は30億円。スペインの伝説上のプレイボーイになぞらえ、「紀州のドン・ファン」と自ら称していた野崎幸助さん。2018年、急性覚醒剤中毒によって亡くなりました。 元妻の須藤早貴被告は、野崎さんに多量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪などに問われています。 須藤被告(弁護側の被告人質問より) 「社長が亡くなって(野崎さんの)会社が大変になったことは知っていた。『代表がいないのでなってほしい』と言われ、役員報酬を3000万円もらえることになり『え?』となったが、(弁護士に)『法律上問題ない』と言われ、『ありがとうございます』と言ってもらいました」 財産目当ての犯行だと主張する検察側。遺産目当ての結婚と認めたものの、これまで無罪を主張している弁護側。犯行を示す直接的な証拠がない中、11日、検察側が須藤被告の主張に切り込みました。 まずは、野崎さんの死因となった覚醒剤について。
検察側 「野崎さんから覚醒剤という言葉を何回聞いたことがある?」 須藤被告 「初めて会った日も前の女の話を聞いて、その時も」 検察側 「使っているのを見たことは?」 須藤被告 「ない」 これまでの裁判で須藤被告は、事件の2か月ほど前、野崎さんから「覚醒剤を買ってきてくれませんか」と言われ“買って渡した”と証言しています。 検察側 「(覚醒剤を)何のために使うと思った?」 須藤被告 「特に何も思ってなかった。周りに女はいっぱいいるから(性行為)するんだと思っていた。私とはしません」