【MotoGP】マルク・マルケス、ドゥカティのファクトリーチームに正式加入決定。バニャイヤと”タイトル合計11回”の超強力コンビ結成「赤いユニフォームを着れるのが楽しみ」
マルク・マルケスが、来季からドゥカティのファクトリーチームに加入することが正式に発表された。契約期間は2年。「ドゥカティが寄せてくれた信頼に感謝している」とマルケスは語った。 【ランキング】MotoGPライダーランキング:2024シーズン MotoGPのライダー移籍市場は、まさに激動の数日だった。イタリアGPの直前には、現プラマックのホルへ・マルティンが、2025年にドゥカティのファクトリーチームのシートを掴んだと報じられた。 しかしイタリアGP決勝翌日の月曜日になって、マルティンは来季からアプリリアに加入することが正式発表され、さらに現ドゥカティのエネア・バスティアニーニも、KTM陣営に移籍する公算が高まっていると伝えられた。 そして6月5日、マルケスのドゥカティ・ファクトリーチーム入りが正式発表された。 マルケスは長くホンダ陣営のライダーとして活躍し、最高峰クラスで合計6回のチャンピオンに輝いた。しかしここ数年はホンダのマシンのパフォーマンスが優れず、さらにマルケス自身の怪我も相次いだため、満足いく成績を残せていなかった。 そのためマルケスは、2023年限りでホンダ陣営を離脱。今季からはドゥカティのサテライトチームであるグレシーニに加入。1年型落ち、しかも初めて走らせるドゥカティのマシンながらも、開幕当初から上位を走り、ここまでの7戦で136ポイントを獲得している。この獲得ポイントは、ホンダ時代の昨年1シーズンで獲得した96ポイントを早くも上回っている。 ドゥカティはそんなマルケスを、来季のファクトリーチームのライダーとして起用。契約期間は2年で、フランチェスコ・バニャイヤとの超強力タッグを組む。 「来季のMotoGPで、ドゥカティのファクトリーチームの赤いユニフォームを着られるということが、とても嬉しい」 マルケスはそうコメントした。 「デスモセディチGPと初めて出会った時から、乗るのが楽しくて、すぐに順応することができた」 「その瞬間から、僕の目標はこの道を進み続け、成長を続け、フランチェスコ・バニャイヤが2年連続で世界チャンピオンになったチームに移籍することだと分かった。2025年にこの大きな一歩を踏み出せることを嬉しく思うし、ドゥカティが僕に寄せてくれた信頼に感謝している」 「最後に、キャリアの微妙な時期にチームへの扉を開いてくれたナディア(パドヴァーニ)、カルロ(メルリーニ)、ミケーレ(マシーニ)、そしてグレシーニ・レーシングの全員に感謝したいと思う。今シーズンの残りを楽しみながら、全力を尽くす。それが、今の僕の最優先事項だ」 ドゥカティのゼネラルマネージャーを務めるジジ・ダッリーニャも、次のようにコメントを寄せた。 「まずはエネア・バスティアニーニとホルへ・マルティンの両ライダーに、過去数年間の我々との仕事の全てに感謝し、今後の幸運を祈っている」 「今シーズン、彼らは信じられないほどのレベルに到達しており、最後までタイトル争いに加わってくるはずだ」 「ドゥカティ・レノボ・チームのバニャイヤの新しいチームメイトを決めるのは、簡単なことではなかった。非常に強いライダーが揃っていたからだ」 「最終的に我々の選択は、マルク・マルケスという疑いようのない才能に落ち着くことになった。彼は僅か数レースで我々のデスモセディチGPに完璧に適応し、元来の野心によって成長を続けている」 「我々のチームには、合わせて11回の世界タイトルを獲得した、ふたりのライダーが揃うことになる。彼らの経験と成熟度に頼れることは、我々の成長にとっても非常に貴重なモノとなるだろう」
Oriol Puigdemont, 田中健一