メガソーラー開発の事業中止に町長「すべてが白紙に非常にありがたい朗報」=静岡・函南町
静岡県函南町で計画されていたメガソーラー施設の事業が中止となったことを受けて、同町の仁科喜世志町長は11月26日に行われた定例会見で「すべてが白紙に戻ったということで、町としては非常にありがたい朗報になっている」と述べました。 函南町によりますと、軽井沢地区で計画されていたメガソーラー事業は、山林約65ヘクタール(東京ドーム約13個分)の敷地のうち、39ヘクタールの立ち木などを伐採し、太陽光パネルを敷き詰め、総出力は約40メガワットにのぼるというものです。 開発を計画していた事業者が10月31日、静岡県に対して「林地開発行為廃止届」を提出、県の担当者が11月6日に現地調査し、開発行為が行われていないことなどを確認。提出された廃止届を受理したことで、メガソーラーの開発計画は中止となりました。 仁科町長は「函南町は1996年8月の豪雨で死傷者が出るなど、たびたび水害に見舞われてきた町。地形や治山・治水の関係上、当初から軽井沢地区の開発を避けてもらいたい場所。不同意の姿勢を貫いた」と振り返りました。 そして、「町議会がメガソーラー建設計画への反対決議を採択し、地元町民は署名活動を展開、有志による県議会へ請願を提出するなど、町が一丸となって対応してきた結果。長い年月がかかったが、朗報として受け止めている」と述べました。
静岡放送