【注目ドライバー】3連覇を果たした王者マックス・フェルスタッペン、2023年は22戦19勝の歴史的シーズンに…一時代構築へ|レッドブル|F1
F1デビュー、F1初優勝の史上最年少記録を保持するフェルスタッペン。2021年、2022年、2023年とドライバーズタイトル3連覇を達成し、ここからフェルスタッペン時代は加速化していくのか。
史上最年少でF1デビュー&優勝
1997年生まれ、マックス・フェルスタッペンはF1ドライバーである父ヨス、カートレーサーだった母ソフィー・マリー・クンペンの間に生まれ、幼い頃からレースに親しんで育った。 フォーミュラ・ルノー、F3のテストドライバーを経て、2014年にヨーロッパF3選手権でシリーズ3位となる。この年の8月にレッドブル・ジュニアチームの一員となり、2015年よりトロ・ロッソからF1デビューすることになった。 デビュー戦となったオーストラリアGPでは17歳165日で史上最年少出走記録をマークし、第2戦のマレーシアGPでは7位フィニッシュを果たしたことにより17歳180日の最年少入賞記録も達成。非力なトロ・ロッソのマシンを駆りながらもデビューシーズンからハンガリーGPやアメリカGPでは4位入賞を果たし、49ポイントを獲得し12位でシーズンを終えた。 翌2016年、フェルスタッペンは開幕戦~第3戦にかけて3レース連続で入賞を果たした。その一方、レッドブルのダニール・クビアトが第3戦中国GP、第4戦ロシアGPと接触事故を誘発したとして批判の的となり、第5戦スペインGPを前にクビアトはトロ・ロッソ降格が決まった。 入れ替わる形でフェルスタッペンがレッドブルのシートに昇格することに。直後のスペインGPでフェルスタッペンは予選4位からスタートし、トップに躍り出てそのまま1位でフィニッシュ。レッドブルのデビュー戦で18歳228日というF1史上最年少優勝記録を打ち立てた。2016年、フェルスタッペンはトロ・ロッソで4戦、レッドブルで17戦を消化し、204ポイントでドライバーズランキング5位となった。
レッドブルで優勝争いを展開
翌年以降もフェルスタッペンは勝利をマークするが、ライバルのメルセデスとフェラーリには及ばない状況が続く。2017年は2勝をマークするも6位、2018年も2勝するが年間5位でシーズンを終えている。 そしてレッドブルは2019年よりパワーユニットがルノーからホンダに変更。エンジン変更によりマシンの完成度低下を懸念する声もあったが、フェルスタッペンは開幕から8戦連続で5位以上での入賞を果たすと、レッドブルのお膝元でもある第9戦オーストリアGPでは逆転優勝を飾っている。この勝利は2015年よりF1に復帰した“第4期”ホンダにとっての初勝利、ホンダエンジンとしては2006年のハンガリーGP以来となるF1勝利となった。 フェルスタッペンはこの後第11戦ドイツGP、第20戦ブラジルGPでも勝利。ブラジルGPに至ってはトロ・ロッソのピエール・ガスリーが2位に入ったため、ホンダのパワーユニットによるワンツーフィニッシュとなった。また、2019年はフェラーリのセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールの同士討ちもあり、3勝のフェルスタッペンはポイントランキングでメルセデス勢に次ぐ3位に浮上した。 そして迎えた2020年は開幕前のテストからレッドブルのポテンシャルは評判上々。だが開幕が7月にずれ込み、いざ開幕するとメルセデスに比べて見劣りする勢力図に。それでもフェルスタッペンは第5戦の70周年記念GP、最終戦のアブダビGPを制して年間2勝、ドライバーズラインキング3位でシーズンを終えた。