【注目ドライバー】3連覇を果たした王者マックス・フェルスタッペン、2023年は22戦19勝の歴史的シーズンに…一時代構築へ|レッドブル|F1
2021年はついにドライバーズタイトル獲得
2021年はホンダがF1活動終了を表明している中で、レッドブルは開幕前からメルセデスに匹敵するポテンシャルを備えているのではないかとの見方も。開幕戦のバーレーンGPはハミルトンに逆転優勝を許すも、2位フィニッシュを果たす。 続くエミリア・ロマーニャGPで同シーズン初優勝を果たすと、第5戦モナコGPでも勝利をマークし、5レースを終えて優勝2回、2位3回と7度の王者ハミルトンと互角の戦いを展開する。第6戦アゼルバイジャンGPではトップ走行中の終盤にタイヤバーストでリタイアを余儀なくされるという不運もあったが、第7戦フランスGP~第9戦オーストリアGPまで3勝を飾り、好調ぶりをアピール。 第10戦イギリスGPではハミルトンと接触してタイヤバリアに突っ込んでリタイア。そして第14戦イタリアGPでもハミルトンと接触して双方リタイアと、両者の争いは激化の様相を呈する。 後半戦に入り、第17戦アメリカGP、第18戦メキシコGPと北米ラウンド2連戦で連勝すると、残り4レースでハミルトンに19ポイント差をつけた。だがその次戦、サンパウロGPでハミルトンがパワーユニット交換をするとここから苦戦を強いられる。フレッシュなエンジンを積んだハミルトンはここから突出した速さを見せてサンパウロGP、カタールGP、サウジアラビアGPと3連勝を飾り、369.5ポイントで並び、最終戦アブダビGPで雌雄を決することになった。 アブダビGPではポールポジションをフェルスタッペンが獲得したものの、ソフトスタートの蹴り出しが良くなく、ミディアムのハミルトンにターン1でトップを奪われてしまう。このレースはハミルトンがフェルスタッペンの前でレースを進め、途中20~21周目には僚友セルジオ・ペレスのアシストもありハミルトンとフェルスタッペンの差は詰まる場面もあったが、ハミルトンは残り数周の段階で13秒ほどのリードを保ち、フェルスタッペン&レッドブル陣営としては成すすべなしの状況となったが、53周目にニコラス・ラティフィがクラッシュすると状況が一変。 ハミルトンはトラックポジションを失う恐れがあることからそのままステイアウトした一方、フェルスタッペンはすぐさまピットに入ってソフトタイヤに交換。両者の差はほとんどなくなった状態でファイナルラップの58周目にグリーンフラッグとなり、ターン5でフェルスタッペンがハミルトンを抜いてトップに浮上。フェルスタッペンは土壇場でハミルトンを逆転し、初のドライバーズタイトルを手にした。 フェルスタッペンの戴冠はレッドブルとしてセバスチャン・ベッテルによる2013年以来のドライバーズタイトルとなった。パワーユニットのホンダとしては、第2期1991年のアイルトン・セナ以来、30年ぶりの王者輩出となった。そして車両規定の大きく変わった2022年、フェルスタッペンは33番ではなく、1番を着けて挑むこととなる。