【注目ドライバー】3連覇を果たした王者マックス・フェルスタッペン、2023年は22戦19勝の歴史的シーズンに…一時代構築へ|レッドブル|F1
2022年はシーズン単独最多勝を記録
ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ2022年、フェルスタッペンは開幕戦でまさかのリタイア(19位完走扱い)。フェラーリが1-2フィニッシュを果たして復活の気配を示したこともあり、2022年の初戦はフェルスタッペンにとって最悪のスタートとなった。 続く第2戦サウジアラビアGPでは、チャールズ・ルクレールとDRSの検知ゾーンにどちらが後ろで入るかという駆け引きを見せながら競り勝ち、2022年初勝利をマーク。第3戦オーストラリアGPはリタイアとなり、この時点でルクレール71ポイント、フェルスタッペン25ポイントと、両者のポイント差は46まで広がった。 だが第4戦エミリア・ロマーニャGPより状況が好転する。フェルスタッペンはここから6レース中5勝、レッドブルとしては6連勝を飾った。開幕戦に見られたようなマシントラブルの頻度も激減し、フェルスタッペンはポイントリーダーとしてトップを快走。第12戦フランスGP~第16戦イタリアGPまで5連勝をマークした。 第18戦日本GPでは雨の中、先頭を走りきって優勝。そして僚友ペレスがファイナルラップのシケインでルクレールのオーバーランを誘発し、ルクレールが3位降格となった。このレース結果により、フェルスタッペンは2022年の総合優勝を達成。見事、タイトル連覇を果たした。 結果的にシーズン15勝で年間の単独史上最多勝(当時)となり、フェルスタッペンが圧倒する形になった2022年。だが終盤のサンパウロGPでは前を抜けなかった場合、後ろを走る僚友ペレスにP6を譲ってほしいとチーム無線で指示を受けるも、オランダ人ドライバーは断固拒否をするなど、強硬な一面も見せた。
2023年は22戦19勝という圧倒的な成績で3連覇
2023年は開幕戦バーレーンGPでポール・トゥ・ウィンを飾り、最高のスタートを切った。だが第2戦サウジアラビアGPでは、予選Q2で突如ドライブシャフトのトラブルによりタイムなし、予選15番グリッドに。それでも決勝では驚異的な追い上げを見せ、僚友ペレスに続く2位で表彰台に上がった。 このシーズンは第4戦終了時点でフェルスタッペン2勝、ペレス2勝とレッドブルのアドバンテージが揺るぎない序盤戦となったが、ここからはフェルスタッペンがまさに“最強”であることを示す。 予選ではある程度安定して上位グリッドを獲得しつつ、トラブルなどで前のグリッドを獲得できなくても、後方から巻き返して決勝では勝利をつかみ取る展開が続く。 連戦連勝を積み重ね、フェルスタッペンがその後勝利を逃したのは、コース特性がRB19に合わなかったシンガポールGPのみ。それ以外の全レースを制し、シーズンを通じて22戦19勝という圧倒的な成績で総合3連覇を決めた。 F1キャリアを通じても、アラン・プロスト、セバスチャン・ベッテルを抜いて通算54勝の歴代3位に浮上。2024年もフェルスタッペンの年になるのか、ここから“一強状態”を継続できるのか注目だ。
プロフィール
1997年9月30日生まれ[オランダ国籍(出生地はベルギー)] トロ・ロッソ(2015~2016)、レッドブル(2016~) ■通算成績(2024年開幕時点) ・出走/185回 ・優勝/54回 ・PP/32回 ・FL/30回 ・ドライバーズタイトル/3回(2021年、2022年、2023年) ■2023年の成績 ・年間:575ポイント/1位 ・優勝/19回 ・PP/12回 ・FL/9回