【日本三大名城】大阪城の建築費は「781億円」!? 天守閣の復興にはいくらかかった? 費用を紹介
復元にかかった費用
大阪城の天守閣は、夏の陣で一度焼失してしまい、その後江戸幕府2代将軍の秀忠が再建しています。しかしそのわずか40年後に落雷によって再び焼失し、なんとその後266年間も天守閣のない状態だったのです。 そこで天守閣を復興させようと1931年から改修が始まりました。この天守閣の復興建築費は、竣功当時の大阪市の発表によると、天守閣建設費として47万1409円、公園整備費は26万1500円であったとされています。 物価の価値の目安に「企業物価指数」がありますが、そのひとつである「戦前基準指数」をもとに1931年当時と現在の物価の価値を計算してみましょう。 1931年の企業物価指数の平均値は「0.748」、2023年の平均値「876.3」となっていて、その差は約1170倍です。1931年当時の1円は現在の1170円に相当するということになります。つまり現在の価値では、天守閣建設費として約5億5154万円、公園整備費は約3億590万円かかったという計算になるのです。
大阪城の建築や復元には莫大な費用がかかっている
大阪城は立派な天守閣に巨大な堀や城郭があり、建設および復元には巨額の費用がかかっていることが分かります。建設当時の安土桃山時代には、現代のような建設に関わる機材も乏しく、ほぼ人の手のみで作られているため、労力もかなりかかったことが推察されます。 大阪城を訪れる機会があれば、当時の壮大な建築計画や膨大な費用、さらに現代に至る復元の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。安土桃山時代に築かれた城のスケール、そして昭和初期から始まった復元にかかる莫大なコストを現在の価値で想像することで、大阪城の歴史的な意義や重みがさらに深く感じられるでしょう。 出典 特別史跡大阪城公園 大阪城の歴史 大阪城天守閣 90年の歴史 日本銀行 昭和40年の1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか? 執筆者:渡辺あい ファイナンシャルプランナー2級
ファイナンシャルフィールド編集部