「クルマも初売りがおトクです」新車購入・新春キャンペーンの攻め方&“決めゼリフ”とは?
1月4日と5日は、クルマが安く狙える勝負の日
ーー具体的なスケジュールを教えてください。 じゃ、ズバリいこう。来年(2025年)の新車ディーラーの初売りフェアは全国的に1月4~5日(土日)と11~13日(土日祭日)だ。ここを狙う。 ーー正月の休み明け早々には決着をつけちゃうわけですね。 その通り。ディーラーにはフェア期間中に契約台数を1台でも多く取りたいって思惑があるから、値引き条件が緩くなることは間違いない。さらに付属品を〇万円分プレゼントなんて特典をつけてくることも多い。さらになんちゃら招待券とかクーポン券とか、レトルト食品詰め合わせとか、いろいろなお年玉がもらえる(笑)。 ーーかつては「現金つかみ取り」なんて露骨なこと、やってたとこもありましたね(笑)。 こうした特典はほとんどの場合、原則、契約者に限定されるから、ユーザーとしては初売りフェアで注文書にサインするようにもっていきたいわけだ。 候補車が多く、すべて試乗したいと思っているなら、この週末(12月21~22日)に最初の商談をもってくるといい。ここでは候補車のチェックと試乗を中心におこなって、下取り車があれば査定してもらう。本格的な値引き交渉は控えめにして、軽く見積もりを出してもらうぐらいにしておくほうがいいだろう。ただし、次の3点はしっかり伝えておくこと。 1つ目が「クルマを買うことは間違いない」 2つ目が「こちらのクルマは本命だ」 3つ目が「でも、ほかにも有力候補があって迷っている」 ーーいつも松本さんが言っている交渉開始の〝3点セット〟ですね。これで、セールスマンにはホット客(買う意思の強い客)であることをしっかりアピールすることができますね。 さらに「家族はライバル車を推している」「私はこちらのクルマが最有力だ」「初売りには決めるつもりだ」といった情報も伝えておくといい。 ーーしっかり〝前振り〟をしておくわけですね。 年内の契約を迫られても、初売りはもっといい条件になる可能性が高い 松本 かりに年末休みまでの1週間に「年内に契約してくれたら特別な条件が出せます」なんていってきたとしても、 「年内には決められません。初売りで契約するつもりです。財布を握っているのは妻なので勝手に決めることはできないんですよ。ところで、その〝年内だけの特別条件〟だけど、年が明けてもセールスさんの力でなんとかしてくれるって期待してます」とかいっておけばいい。 そして年明けの4~5日の初売りでディーラーを訪れる。こんどはライバルの支払い条件などを伝えて本格的な値引き交渉に入るわけだ。 たとえば、アクアが本命だったら、フィットやノートとの競合を伝えて、 「妻が推しているホンダ(日産)はいきなり〇万円引きで、支払い総額は〇〇万円を出してきました。決めるといえばさらに上乗せがありそうです。アクアとは〇万円以上の差がついているので、トヨタは旗色が悪いですよ」 なんていうと効果的だね。 ーーそういわれれば「うちも頑張ります!」ってことになりますよね。でも、セールスマンから、「じゃ、いますぐ決めてください。特別な条件が出せます」なんて攻め込まれたら、どうしますか? 条件に納得できるならば、それで決めていい。納得できないなら第2ラウンドとなる11日からの3連休で再勝負するべきだな。 ーーいずれにせよ、契約交渉でははっきりと希望の支払い総額を伝えて「OKならこの場で決めます!」とやるわけですね。 前述のアクアだったら、ここで経営資本の異なるトヨタどうしの争いを明らかにして〝値引きで勝負〟をかけるといいだろう。たとえば、 「ホンダ派の妻をなんとか説得してアクアにすることにしました。ただし、別のトヨタがかなりの好条件を出してくれていて『初売りフェアならご希望に添えると思います』みたいなことをいってきています。でも、支払い条件だけで決めるつもりはありません。クルマは買ってからの付き合いも大切なので、担当セールスさんの人柄や営業所の雰囲気も重要な要素になります。今回、複数のトヨタのディーラーをまわったけれど、正直、こちらで買いたいと思っています。新年早々、気分よく契約したいと思っているので、へたな駆け引きはしたくありません。これ以上、他社と競合させるつもりはないので、思い切った条件を出してください。納得のいく条件を出してくれたら、この場でサインします」 なんてやるといいね。 ーーう~ん…そんな風に迫られたら、初売りでテンションがあがっているセールスマンはイチコロですね(笑)。 とはいえ「納期をできるだけ早くしたい」という人には1月4~5日に契約することをオススメする。原則、納期は先着順なので、契約が急増する初売り第2ラウンドとなる11日からの3連休になると、納車が遅れてしまうからね。ともあれ、このところ新車販売がいまひとつなので、新車ディーラーはいつになく初売りに気合を入れているよ。 ーー来年の初売りは間違いなく割安な購入ができるチャンスなんですね。
────────── ●文:松本隆一(月刊自家用車編集部) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
月刊自家用車編集部