些細なことの積み重ねで人は簡単に「大丈夫」ではなくなる…「大丈夫になる活動」とは!?【作者に聞く】
「アレ、どこいったっけ?」すぐわかる場所に置いたはずなのに、探し物が見つからない。ごちゃついた部屋を探していると、チケットの半券を発見!「これノートに貼らなきゃ」と別のことに夢中になってしまい、探していたものを忘れてしまう。「ああ、こんなことしてる場合じゃないのに!!」とイライラする花田もねは、「大丈夫の研鑽」に励む女性。大丈夫になりたくて頑張ったり、でも大丈夫になれなかったりもする日常の漫画、井上まい(@omo_mai)さんの「大丈夫倶楽部」を紹介しよう。 【漫画】本編を読む ■趣味は「大丈夫になる活動」!自分の弱点を知り先手必勝!? 主人公の花田もねは、大丈夫だと自分に言い聞かせながら失くしたものを探していた。整理整頓されていない部屋の中で1人で悶々としていたところ、友人の芦川さんが訪れ、部屋の片付けのお手伝いをしてくれることになった。芦川さんは「過去の君が先手を打ってる」と花田さん自身がPCに保存していたきれいな状態の部屋の写真を見せ、取り戻すべき部屋の状態を確認させる。冷静さを取り戻した花田は今できることをやろうと動き出すことができたのだ。なぜ花田さんは、「大丈夫」と自分に言い聞かせているのだろうか? 作者の井上まいさんはこのおまじないのような言葉「大丈夫」をテーマにした理由について「大丈夫になりたい、ほっとしたい願望を実際に長く持て余す時期が自分にもあり、ふとそれを作品に翻案して形にできそうと思えたからです。個人的には、言い聞かせるというより願って目指すようなイメージです」と語る。 また「大丈夫じゃなくなってしまう」状況が多くの読者の共感を得ていることについて「共感してしまう人たちに向けて『でも仕方ないし別にいいんですよ』と言ってしまいたい。押し付けない力の入れ具合で心の角を丸くしたい気持ちでいます」と話してくれた。 些細な事の積み重ねで人は簡単に大丈夫ではなくなるが、そんな時こそ一旦落ち着いて「仕方ないし別にいいんだ、大丈夫」と肩の力を抜いてみる。そうすることで心の余裕が出来て「大丈夫」に近づける…「今大丈夫じゃない感じ」の人もそうでない人も、一度は読んでみてほしい。大丈夫に近づくヒントが散りばめられた漫画である。 取材協力:井上まい(@omo_mai)