「子役時代の輝きを失っていた」大物俳優との再会が転機に…真田広之64歳がアメリカで快挙を成し遂げるまで〈日本人初ゴールデン・グローブ主演男優賞〉
米ゴールデン・グローブ賞の授賞式が5日(日本時間6日)に開かれ、ドラマ『SHOGUN 将軍』で主演とプロデューサーを務めた真田広之(64)がテレビドラマ部門の主演男優賞に選ばれた。日本人俳優が同賞に選ばれたのは初めてのこと。 【かわいい】凛々しい目元がそのまま…真田広之の子役時代 本作は昨年10月エミー賞で18冠を達成し、大きな話題を呼んでいた。真田がハリウッドで快挙を達成するまでの歩みを辿った記事を、あらためて公開する。 (初出:「文春オンライン」2024年10月2日配信。年齢、肩書は当時のまま) ◇◇◇ アメリカのテレビ界最高の栄誉とされる第76回エミー賞が10月15日に発表され、有料テレビチャンネル・FXの制作で、真田広之が主演とプロデューサーを務めたドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』がドラマ部門の作品賞のほか18の賞を受賞した。 今回のエミー賞で個人としても主演男優賞を受賞した真田は、映画『ラスト サムライ』(2003年)への出演を機に渡米し、ロサンゼルスを拠点に活動を続けてきた。ただ、彼が海外進出を志したのはもっと前である。
海外進出を“使命”と考えていた
いまから31年前、大ヒットドラマ『高校教師』で教え子と禁断の恋に落ちる教師を演じた1993年、32歳のときのインタビューではすでに《これからは、海外進出を夢としてではなく、使命として、世界に認められるランクのものを作っていかなければならないんだという気持ちが強く起こってきていて、いまはそれに向けての準備期間で、もっと冒険的でありたい。守りじゃなくて。男優というのは、やっぱり四十、五十、六十なんだと、諸先輩方を見ていて思いますのでね(笑)》と語っていた(『週刊文春』1993年3月4日号)。 このとき真田は映画『僕らはみんな生きている』のロケで海外に長らく滞在するなかで、《日本の経済は伸びているけれども、文化は立ち後れているんじゃないか。ましてや、映画界は、アジアの中でも、韓国や香港に追い越されている。質もそうだし、マーケットも含めてね》と感じたという(同上)。その危機感が真田に、海外進出を夢ではなく使命として考えさせたのだ。
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