<ここに注目>強力打線の健大高崎 下関国際はロースコアに勝機 選抜高校野球
◇第1日第3試合 健大高崎vs下関国際 2020年秋に出場校中トップの15本塁打を放った関東大会覇者の健大高崎が優位か。強打の健大高崎打線を、下関国際のエース左腕・古賀康誠(2年)ら投手陣がどう抑え込むかが注目される。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 走塁で相手に重圧をかける健大高崎の代名詞「機動破壊」に、強打という新たな武器が加わった。20年秋の公式戦チーム打率は3割8分9厘。上位から下位まで切れ目がないが、中心となるのは出場選手中トップの打率6割超を残した3番・桜井歩夢(3年)と、長打力のある4番・小沢周平(同)。ともに17打点を挙げ、勝負強さもある。持ち前の機動力も生かした攻撃パターンで一気に畳みかける。下関国際は2年生主将の賀谷勇斗が、トップバッターとして相手投手の「情報収集」を担い、好機を探りたいところ。 健大高崎のエース右腕・高松将斗(3年)はキレの良いスライダーが持ち味。冬場に球種を増やして投球の幅を広げた。肘のけがで出遅れた最速146キロの本格派右腕の今仲泰一(同)の復調にも期待したい。下関国際はピンチにも動じない強心臓の古賀を中心に、制球力のある右腕・松尾勇汰(2年)ら投手陣が粘り、ロースコアに持ち込んで勝機を見いだしたい。【尾形有菜】
健大高崎、10試合で15HR 「機動破壊」に「強打」もプラス
甲子園でもおなじみの走塁で相手に重圧をかける「機動破壊」に、「強打」という新たな代名詞が加わった。 2020年秋の関東大会では準決勝まで2度のコールド勝ち。常総学院(茨城)との決勝は延長十一回に本塁打2本で勝ち越し、制した。公式戦10試合で計15本と出場校トップの本塁打を量産し、破壊力のある打線だ。 強打の中心となる3年生は入学時から、盛岡大付(岩手)で打撃指導をしていた赤堀佳敬コーチから「モリフメソッド」と呼ばれる打撃練習法を教わって磨いてきた。3年生33人の入学時からの累計本塁打数は230本超。一気に畳みかける打撃で、持ち前の機動力も生かす攻撃パターンを作り上げた。 投手陣はエース右腕・高松将斗(3年)を中心に、完投できる体力づくりに取り組んできた。キレのあるスライダーが武器の高松に、打撃でも中軸を担う野中駿哉(同)は、ツーシームで的を絞らせない投球が光る。最速146キロの本格派右腕・今仲泰一(同)は肘のけがで出遅れたが、センバツでの復帰が期待される。【尾形有菜】