<ここに注目>強力打線の健大高崎 下関国際はロースコアに勝機 選抜高校野球
健大高崎・小沢周平主将の話
(対戦相手の下関国際は)複数の投手が丁寧に継投する印象。小技もあり、粘り強いチームだと思う。(チームは)順調に仕上がっている。持ち味の長打力を生かし、一戦必勝で戦います。
創部11年目に甲子園初出場 翌年のセンバツで4強入り
1968年創立の私立高。2001年に前身の「群馬女子短期大学付属高校」から「高崎健康福祉大学高崎高校」に名称変更した。運動部、文化部いずれも活発に活動しており、硬式野球、サッカー、陸上、ソフトテニスなどの強化指定部がある。 硬式野球部は01年創部。創部11年目の11年夏に甲子園初出場を果たすと、翌12年のセンバツで4強入り。14年春から3季連続で甲子園に出場するなど安定した成績を残しており、17年春のセンバツでは8強に入った。 OBには三ツ間卓也(中日)、山下航汰(巨人)ら。20年秋のドラフトで下慎之介がヤクルトから育成枠1位で指名された。
「勝敗超えた何かをつかんで」野球部OBの星野雄亮さん
出場おめでとう。僕が甲子園を経験したのは2014年夏です。2番セカンドでした。甲子園のベンチに初めて入った時の興奮は忘れられません。やっぱり憧れでしたから。でもプレーボールの瞬間、最高に集中している自分に気付きました。 格好よく見せようとか、いいプレーをしようとかではなく、みんなのために全力を尽くそうという気持ちでした。みんなとは、両親や一緒に練習を重ねてきた仲間、僕を支えてくれた人たちです。 だから、最後の試合(準々決勝・大阪桐蔭戦)のことは鮮明に覚えています。みんなの期待に応えられなかった悔しさでいっぱいでした。自分以外の存在のために力を尽くそうという気持ちを初めていだいたのが、甲子園だったと思います。 皆さんも、勝敗を超えた何かをつかんできてください。心から応援しています。
キャプテンは2年生 異彩を放つ下関国際
準優勝だった2020年秋の中国大会では、エース左腕・古賀康誠らメンバー18人中14人が1年生(新2年生)だった。しかし、落ち着いた試合運びで勝ち上がり、広島新庄に1点差で惜敗した決勝も九回2死一塁から盗塁を決め、最後まで執念を見せた。 キャプテンも2年生の賀谷勇斗が務める。「主将も野球の一つのポジション」という考え方から選ばれた。異彩を放つチームが甲子園に新風を吹き込むか、注目される。 背番号11だった古賀は、エースナンバーを手にした。中国大会は準決勝までの3試合に先発し、計20回を2失点。最速138キロの直球と得意のスライダーでうまく右打者の膝元を攻め、新たに習得したツーシームにも手応えを得た。 甲子園は2017年夏の初出場から今大会が4回目と常連校の一つになりつつあるが、抜きんでた選手がいるわけではなく、チームのモットー「弱者が強者に勝つ」は変わらない。【堀菜菜子、堤浩一郎】