にわかにブームのパックラフトって何? 手軽さが魅力のウォーターアクティビティの正体とは
キャンプといえば山をイメージする人が多いかと思いますが、湖や川の近くで楽しむ水辺キャンプもおすすめ。最近では「パックラフト」と呼ばれる小型のボートも人気を集めています。一体どのような商品なのか、その魅力を詳しく見ていきましょう。 【写真】パックラフトの楽しみ方をチェックする(全5枚)
手軽にボートが楽しめる「パックラフト」
アラスカ発祥と言われる「パックラフト」は、湖や川などを渡るために作られた持ち運び可能なボートのこと。重さは約3kgと超軽量で、空気を入れて膨らませて使用します。空気を抜くと、バックパックの中に収納できるほどコンパクトに。ボートを鞄に入れて持ち運ぶことができます。 パックラフトのモデルは大きく分けて2つ。流れがあまりない「静水向け」のものと、ホワイトウォーターと呼ばれる激しい川下りを楽しむための「流水向け」のものが販売されています。 静水向けのパックラフトは作りがかなりシンプル。「穏やかな水場で楽しみたい」「とりあえずやってみたい」という方は、静水向けのパックラフトから始めてみると良いでしょう。 一方、流水向けのモデルはホワイトウォーターに耐えるため、頑丈かつボート内に入ってくる水への対策が必要。ボート内への水の侵入を防ぐ「スプレーデッキ」や、入ってきた水を抜くための「自動排水穴(セルフベイラー)」がついており、流水だけでなく静水でも楽しめます。また流水向けのモデルは、どうしても静水向けに比べると価格が高く、重くなりがち。 お手軽なパックラフトのメリットは少し薄れますが、「ゆくゆくは流水も楽しみたい」という方は、最初から流水向けのパックラフトを選んでおくと買い直す手間がありません。
荷物を抑えるためには「コンパクトさ」を重視
パックラフトはエンジンが付いている訳では無いため、自分の力で漕ぐためのパドルも必要。パドル自体も分割が可能で、コンパクトに持ち運べるモデルが多数販売されています。 またパックラフトに空気を入れるためのポンプも必須。電動ポンプがあればより早く簡単に空気を入れられますね。コンパクトさが強みのパックラフトですが、ポンプの他にもライフジャケット、パックラフト破損時の修理道具なども必要に。全体的にコンパクトなものを選び、できるだけ重量を抑えられるように揃えていきましょう。 気をつけなければいけないのは、川や海といった水辺は危険と隣り合わせ。一見穏やかに見える川も、急に流れが早くなる場所や深くなる場所が存在します。水辺で遊ぶ際は必ずライフジャケットを装着し、天候や川の状態をリサーチする、まずはガイド付き体験ツアーに参加するなど、安全対策をおこなったうえで楽しんでくださいね。
野中陽平