写真：LIMO [リーモ]

2024年に入り日経平均株価は上昇傾向。さきの7月11日には日経平均株価が史上最高値となる4万2224円を記録したことも大きな話題となりました。 ◆【図表5枚】60歳代・70歳代の貯蓄事情「持つ世帯・持たざる世帯」の割合を円グラフでチェック（出所：金融広報中央委員会など） その一方で、止まらぬ物価上昇は幅広い世代の家計を圧迫し続けています。暮らし向きが良くなったと実感できている人は多数派ではないのでは？　 漠然とした将来への不安から、老後資金について考え始めた現役世代もいるでしょう。 若いころにコツコツと続けた貯蓄は、リタイア後の年金生活を支える柱。健康面や体力面での不安が増える老後に備え、老後資金の準備は早めにスタートしておきたいものですね。 今回は、いまの60歳代、70歳代の貯蓄事情を一次資料をもとに整理。「貯蓄3000万円超」の世帯の割合や、各年代の貯蓄平均・中央値を紹介します。 記事後半では、貯蓄3000万円の達成に必要な積立額や期間のシミュレーション結果を一覧表で確認。長期的なマネープランを立てる際の参考にしていただければと思います。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

【60歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円超は何パーセント？

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]（令和4年）」から、60歳代と70歳代の二人以上世帯について、貯蓄の平均・中央値、さらには「貯蓄3000万円」をクリアする世帯の割合を見ていきます。 ●【貯蓄ゼロ世帯を含む】60歳代・二人以上世帯の貯蓄額 まずは、60歳代・二人以上世帯から。 　【貯蓄ゼロ世帯を含む】60歳代・二人以上世帯「貯蓄額の平均と中央値」 　・平均:1819万円 　・中央値:700万円 　【貯蓄ゼロ世帯を含む】60歳代・二人以上世帯「貯蓄3000万円超」の割合 　・20.3％ 貯蓄ゼロ世帯を含めた60歳代・二人以上世帯では、「貯蓄3000万円超」が20.3％、「貯蓄ゼロ」の割合も20.8％。ほぼ同じ割合存在します。 次では貯蓄がある世帯に絞ってみてみましょう。 ●【貯蓄がある世帯限定】60歳代・二人以上世帯の貯蓄額 　【貯蓄がある世帯限定】60歳代・二人以上世帯「貯蓄額の平均と中央値」 　・平均:2317万円 　・中央値:1270万円 　【貯蓄がある世帯限定】60歳代・二人以上世帯「貯蓄3000万円超」の割合 　・25.6％ 貯蓄がある世帯に絞ると、平均は2317万円、中央値は1270万円。平均だけを見ると、かつて話題となった「老後2000万円問題」のラインをクリアしています。 そして「貯蓄3000万円超」の世帯の割合は25.6％でした。 これが70歳代世帯になるとどうでしょう。次で追っていきます。