23年度の県産品輸出13.4億円 「中国景気後退」前年度比から2.9%減
2023年度の県産品輸出額は約13億3900万円で、前年度(約13億8千万円)から2・9%減少した。主要取引先の一つである中国・香港への輸出額が前年度の約半分の1億2100万円に落ち込んでおり、県は「中国の景気が後退している影響が大きい」としている。 品目別では加工食品が前年度の2・5倍に伸びて過去最高を記録したものの、アルコール類、農畜産物、工芸品はいずれも減った。 加工食品の輸出額は3億3500万円で、国・地域別では米国(4700万円)、台湾(2600万円)、ドイツ(2100万円)などの順。ドイツへの麺類の輸出が始まったことや、米国や中東でしょう油、みそといった調味料の取引が増えたことが全体を押し上げた。 アルコール類は6億6900万円で全体の約半数を占めたが、前年度から14%減った。香港、フランスでウイスキーの輸出が低調だったことが響いた。日本酒などの清酒は同2%減の3億7100万円で減少幅が小さかった。 農畜産物は前年度から16%減の2億8200万円。中国への花きの輸出が43%減った影響が大きかった。一方、米国へのコメ、タイへのモモやコメの輸出は増えたため、花き以外は16%増えた。 工芸品は5400万円で前年度から60%減った。中国への漆器、焼き物などの輸出額が前年度の10分の1に満たなかったことが影響した。 県は「日本酒、コメなど本県の強みを生かし、引き続き輸出拡大に取り組んでいく」(県産品振興戦略課)としている。
福島民友新聞社