プレミア12制覇の台湾。母国記者に訊いたNPBへの敬意、不可欠なチアの存在、野球が“国球”と称されるほど超絶人気のワケ
台湾野球を支える欠かせない”チアの存在”
また台湾野球の特徴として、日本の野球ファンの間でも熱い視線が注がれた台湾チアの存在も人気を押し上げていると説明する。「台湾のチアは日本と全然パフォーマンスが違いますよね。ファンからのサイン攻めや記念撮影もいっぱいあります。僕は日本のメディアの皆さんと一緒に野球を本質的に見に行っているんですけど(笑い)。しかし、今は台湾の方でも野球を観戦しに行く方がとても多いので、球場に入ってチアと写真を撮ったり挨拶したりとか、毎年野球を見に行くファンは確実に増えていますね」と、実状を補足した。 プレミア12で初の栄冠を掴んだ台湾は来年2月21日から25日まで、2026年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本大会の出場切符をかけた予選に出場する。前回優勝の日本など16チームはすでに本大会の出場権を得ているため、日本との再戦を熱望している。 「台湾と日本は強い友情があります。実は記者会見の中で台湾の曽豪駒監督は日本にいる台湾ファンだけでなく、日本の皆さんにもとても感謝していました。他チームの試合にもかかわらず台湾チームを応援していたことに、とても感激していました」 歓喜の戴冠後、台湾チームは東京ドームを埋めた日本人の観客らに向けて一礼。優勝セレモニー後、国際大会では優勝チームがシャンパンを掛け合う「シャンパンファイト」が慣例となっていたが、台湾ナインはなんとこれを辞退。その理由について地元メディアの報道によると、「ここは日本のプロ野球の会場だ。この喜びは台湾に持ち帰ってから祝いたい」と曽豪駒監督が話したという。 最後まで日本野球に敬意を表す、台湾チームの姿勢には感服するばかりだった。 取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
【関連記事】
- 【プレミア12画像】J-POPに合わせ侍JAPANを応援!台湾チアの厳選ショットを公開!!
- 「メジャーでも三本の指に入る守備力」MLB敏腕記者に訊いた侍ジャパンのリアル評価。「世界で一番好きな選手のひとり」と激賞した戦士とは?【プレミア12】
- 「日本が負けた理由は…」連覇を逃した侍ジャパン。明暗を分けた“井端采配”に台湾コメンテーターが持論「ブルペンを無視した」【プレミア12】
- 「日本に迷惑をかけたくない」世界一の台湾がシャンパンファイトを“断った理由”にX騒然「好感持てる」「高潔な精神」【プレミア12】
- MLB名物記者が侍ジャパンの振る舞いに感心「スポーツマンシップは素晴らしい。彼らは残って見守っている」【プレミア12】