glafitの四輪特定小型原付は自立&リーンする!? その構造とは?
開発中の「リーンステア制御」で問題点を解決
glafit株式会社は、四輪型特定小型原付のプロトタイプをメディア向けに公開しました。同モデルは既存のシニアカー(高齢者向けの三輪又は四輪の一人乗り電動車両)に置き換わる存在になること目指して開発されていますが、どのような構造を備えているのでしょうか。 【画像】「えっ…斬新!」glafitの四輪型特定小型原付プロトタイプを画像で見る(24枚)
そもそも、原動機付自転車のうち、特定小型原付は ・車体の長さ190以下、幅60cm以下 ・原動機として、定格出力が0.60kW以下の電動機を用いること ・時速20km/hを超える速度を出せないこと ・走行中に最高速度の設定を変更することができないこと ・オートマチック・トランスミッション(AT)機構がとられていること ・最高速度表示灯が備えられていること が条件となりますが、車体サイズに着目すると特定小型原付は一般的な乗用車の車幅の1/2~1/3倍程度となっています。
Glafitの代表取締役CEO 鳴海禎造さんによると、開発する際には車幅が狭くなったことが安定性を保つ上で一番のネックだったとのことで、仮に車幅が1/2倍になったと仮定した場合、同じ段差高を片輪のみ乗り越えた時の車体の傾きは2倍、車体が傾いた時の耐横転性は1/2(重心の高さは同じとして仮定)となり、車両の安定性は1/4倍となってしまいます。
そこでglafitの四輪型特定小型原付では自動車部品のグローバルサプライヤーである株式会社アイシンが開発中の「リーンステア制御」を搭載。 車速やハンドル角等の情報に基づき、車体の傾斜角をアクチュエーターを用いて制御することで二輪車並の幅の狭い車両においても優れた自立安定性を実現しています。
また、同技術の搭載により、ライダーは身体を傾けることなくコーナリングすることが可能で、二輪車に乗ったことの無いユーザーでもハンドルの操作のみで運転を楽しむことが可能です。 一般的なシニアカー(モデルによって車幅は異なります)よりも狭い車幅を実現することで、施設への乗り入れのしやすさや、より小さい最小旋回半径による旋回性の高さも特徴となるglafitの四輪型特定小型原付。現状は実証実験段階ですが最終的にどのようなスペックで登場するのか気になるところです。
バイクのニュース編集部