親が突然の入院、かかる費用は?介護・看護で「申請するともらえるお金」リストも
知っておきたい、介護・入院のお金にまつわるQ&A
話題にしにくいお金の話。相手が親だったらなおさらです。でも、ある程度の年齢になると、いつなにが起こるのかわかりません。後悔しないように準備できることを、太田さんに回答してもらいます。
●Q.親にお金のことを切り出しにくい…
A.詰問してはダメ!世間話をよそおって 「お金、いくらあるの?」などと直球で聞いたら、不愉快にさせてしまうのがオチ。強引に聞き出すのは法にふれるので要注意。 たとえば、友達の家が介護のお金で大変だと世間話をよそおったり、自分の加入している民間保険の話をしながら「お母さんたちはなにに入ってる?」と水を向けたり。なにげなく情報を引き出し、メモを残しておきましょう。「万が一のときのために、お金、わかるようにしておいてね」くらいの言い方はできるかも。
●Q.独居でがんばる認知症の母。私が退職して同居するしかない?
A.介護離職はできるだけ避けて! 親のそばにいてあげられないもどかしさや、介護のために休みが続き同僚に申し訳ないと、介護離職を考える人は少なくありません。でも、よく考えてください。仕事を辞めて、どのお金で生活をしていくのですか? 親の年金で暮らしていけたとしても、親が亡くなったら即、収入はゼロ。そのとき、再就職できるとも限りません。介護休業制度などを利用し、子どもがそばにいなくても親のケアができる態勢をつくることも考えて。
●Q.親は年金でギリギリの生活。入院や介護になったら心配…
A.非課税世帯にはさまざまな公的支援があります 所得が一定額よりも低く、住民税を払っていない「住民税非課税世帯」には、さまざまな負担軽減措置があります。病気やケガをしたときの医療費や、介護サービスの利用料も、負担上限額が低く設定されています。非課税世帯向け給付金が支給されることもあります。 保険外の費用はどうしてもかかってしまいますが、そこまで恐れなくても大丈夫です。ただし、これらの措置を受けるには申請が必要です。早めに自治体窓口に相談を。
●Q.「他人の手は借りない!」と言う父。母が父の介護をすべてやっています
A.「家族介護慰労金」もありますが… 介護サービスをまったく利用せずに1年間、在宅でケアをしている家族に現金が支給されるのが「家族介護慰労金」。要介護度4・5であること、非課税世帯であることなど、その給付条件は厳しく、実施していない自治体もあります。条件に当てはまるようでしたら申請してみてはいかがでしょうか。 ただ、家族だけでの介護を続けていると共倒れしてしまいます。慰労金を受給できたとしても、一刻も早い介護サービスの利用をおすすめします。