不破聖衣来は28年ロス五輪へ意欲「夢なので目指したい」けがから今季復帰、2年ぶりVならずも「この経験を次に生かす」
「陸上・日本学生対抗選手権」(19日、Uvanceとどろきスタジアム) 女子1万メートル決勝が行われ、2年ぶり優勝を目指した不破聖衣来(21)=拓大=は33分12秒797位だった。 【写真】故障の影響か?足には治療の痕がたくさんも、力走 ショートカットにイメチェンした姿で競技場に登場。序盤から先頭でけん引し、積極的なレースを展開した。8000メートル過ぎで先頭を譲ったが、先頭集団で奮闘。最後は7位でゴールした。 この種目で30分45秒21の学生記録(日本歴代3位)を持つ不破は故障が続き、2022年秋を最後にレースから離れていた。4月7日に行われた「国士舘大学競技会」の男女5000メートルで復帰し、16分32秒92をマークした。5月の関東学生対校選手権の女子1万メートルでは33分40秒20で9位だった。 約4カ月ぶりのレースでは復帰後のタイムを短縮。「悔しい気持ちはあるけど、練習からの過程を考えると納得のいくレース」と振り返った。髪の毛は「最近切りました」と照れ笑いで明かした。 世界選手権や五輪出場を目指す中、何度もけがに泣いた。パリ五輪で印象的だったのは女子マラソンで6位入賞した鈴木優花(第一生命グループ)の走り。「マラソンでラストの先頭の競り合いは印象に残っている。その中でも6位に鈴木優花さんが入賞していた」と目を輝かせ、「日本選手や外国選手の走りは刺激になった。4年後の走りのイメージは持てた。オリンピック出場は陸上やっている上で夢であって目標なのでしっかり目指したい」と意気込んだ。 学生の大会としては10月に全日本大学女子駅伝が控えており、卒業後は25年世界選手権(東京)もある。「けがの方が多い4年間。でもこの経験を次に生かさないといけない」と力を込め、「(世界選手権も)一つ一つ積み重ねてたどりつきたい」と、完全復帰を見据えた。