【神戸新聞杯】日本と欧州の血統を併せ持つ馬が強い 中京替わりで注目のビザンチンドリーム
有力馬の血統解説
・ジューンテイク 父キズナはディープインパクト系の最優良後継種牡馬。日本の主流適性は疑いようがなく、現3歳世代ではジャスティンミラノが皐月賞1着→日本ダービー2着とクラシック路線をけん引しました。 ただ、本馬はLyphardの5×4を持つ機動力型で、小回り中距離戦で立ち回りの上手さを生かしたいタイプ。母アドマイヤサブリナは芝1400m以下で3勝を挙げたスプリンターという点からも、スタミナ勝負は分が悪そうです。 ・メイショウタバル 芝中長距離に強い種牡馬ゴールドシップの産駒ではあるものの、本馬はスピード豊富な牝系譲りのコンパクトな馬体。スピード能力に優れ、脚質は中京芝2200m傾向に反する競馬になりそうです。 父の産駒らしく重馬場の毎日杯を制しており、ひと雨降れば好走確率は上がるでしょうか。 ・ビザンチンドリーム 4代母ラスティックベルに遡る名牝系に属し、本馬はエピファネイア産駒らしい胴長脚長の中長距離馬体型。同産駒は神戸新聞杯で苦戦していますが、中京芝2200m全体では単勝回収率130%と高水準を記録しています。 Sadler's Wells≒Nureyevの4×4を持ち、スタミナや底力も上々。追い込み脚質でもあり、この舞台での一変に期待したい素質馬です。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大