ディスプレイなし。ARグラスと使うPC「Spacetop G1」を触ってきた
スペックとハードとしての使い勝手
Spacetop G1のスペックは、SoCがクアルコムのSnapdragon QCS8550で、GPUも同じくクアルコムのAdreno 740です。メモリは16GB。容量は128GB(別オプションあり)。 似たスペックのパソコンとベンチマークのスコア比較したいなとは思いつつ、Spacetop G1ほどたくさんのウィンドウ表示できる端末はないので、比較したいところはどうせ比較できないわけで…。 ARグラスは、OLEDディスプレイ、画面のリフレッシュレートは90Hz、視野は50度。センサーなども付いていますが、比較的軽いと思います。レノボのLegion Glassesでもそうでしたが、文章を読む程度なら、ディプレイのボケや歪みはまったく感じませんでした。 一般的なVRヘッドセットと違うなと感じたのは、あれこれ開いたウィンドウを見るには、頭をしっかり左右上下に動かす必要があるということ。 ハードでいえば、ARグラスのペアとなるキーボードはちょっと期待値より下でした。一見AppleのMagic Keyboardっぽい見た目なのですが、タイピングの感覚が違います。キーを叩いたときの深度が浅いというか、叩く感覚が物足りない。悪いというわけではないんですけどね。 一方、トラックパッドは合格点。ガラスパッドの触り心地もスムーズで、コントロールするのに十分なサイズもあります。
ソフトの使い勝手
1番気になった(心配なのが)ここ、ソフト。少なくともデモでは、動きに少しバグがありました。ただ、発売=最終版まであと数ヶ月あるので、これは改善されていくのでしょう。 開発者の方いわく、OSはAOSP (Android Open Source Project) をベースにがっつりといじったもので、マルチウィンドウはもちろんマウスの深度のトラッキングもできるようになっていると。 UIとしては、目の前にバーが1つあってここからアプリを起動するのですが、デモ時点ではここにあるアプリ=ネイティブでサポートしているアプリはほんのわずか。InstagramやYouTubeはアプリではなく、Webブラウザを介して観覧します。 Berliner氏いわく、ゆくゆくはARに特化したアプリをもっとリリースしたいとのことで、現在開発中だといいますが、いつ頃どんなものがでるのか詳細は明かされず。 Spacetop G1は10月米国で発売予定で価格は1900ドル。現在、公式サイトから100ドルOFFで予約受付中(一応日本からも予約できそうでした)。 空中での手の動きをトラッキングするハンドジェスチャーのようなUIはありません。なので、3500ドルのAppel Vision Proと横並びで考えるのは危険。というか、空間コンピュータとかARコンピュータと呼ぶには、現時点ではスクリーンを空間にたくさん浮遊できるくらいしかAR感はないので、物足りなさもあるかも。 新しい体験でありユニークだというのは、間違いありません。
そうこ