【有馬記念・耳より】「本当に不思議な馬だよ」国枝栄調教師に聞いた〝神秘の白毛馬〟ハヤヤッコへの期待とその未来
[GⅠ有馬記念=2024年12月22日(日曜)3歳上、中山競馬場・芝内2500メートル] 白毛馬として史上初めて有馬記念に参戦するハヤヤッコ。17日朝は美浦坂路で4ハロン66・5秒。ヤル気満々な様子で駆け上がった。 国枝調教師は「順調だね。1週前追い切りもリードホースに合わせる形だったとはいえ、速いタイムだった。ま、調教と競馬が直結しないタイプだから何とも言えないけど」と苦笑いを浮かべる。 国枝厩舎といえば2007年の有馬記念を9番人気の伏兵・マツリダゴッホで勝って波乱を起こした。前走のGⅡアルゼンチン共和国杯を10番人気で制したハヤヤッコにも〝再び〟の期待がかかるが…。 「マツリダゴッホの有馬はひそかに自信があったんだよ。あの馬は中山が得意だったし、状態もすごく良かったから。ただハヤヤッコの前走にはビックリ。実績のない東京コースの良馬場。しかも8歳馬が58・5キロを背負って…。あんな経験は初めて。本当に不思議な馬だよ」 最後に〝有馬記念後〟についても話を振ってみた。 「どうなんだろう? 実はアルゼンチン共和国杯の前には、(金子真人)オーナーの奥さんと『いずれどこかの競馬場で誘導馬になれたらいいですね』みたいな話をしてたんだよ。そうしたら、ああいう結果だったから(笑い)。来年は凱旋門賞に挑戦? まぁソダシもそうだったけど、白毛馬の活躍ってのは世界的に注目されていて、人気もあるんだよね。凱旋門賞に限らず、繁殖入りとか…。もちろんすべてはオーナー次第だけど、そういう可能性もなくはないのかな? いずれにせよ、まずは今回の有馬記念。ここでどんな走りができるかだよ」 3歳でダート重賞を制し、6歳、8歳で芝の重賞を制覇。しかもすべて人気薄で周囲をアッと言わせてきた〝神秘の白毛馬〟ハヤヤッコ。グランプリでの走りはもちろん、その先の動向も含めて目が離せない。
東スポ競馬編集部