住宅ローンの金利推移(変動・固定)は? 最新の動向や金利タイプの選び方も解説【2025年1月】
住宅ローン「全期間固定金利」推移、動向、最新のランキングは?
2025年1月は、アルヒが「全期間固定金利(新規借入)」の実質金利ランキングで1位。住信SBIネット銀行が2位となりました。 上位銀行の全期間固定金利推移 以下は、上位銀行の全期間固定金利の推移(前月比)です。 1位、アルヒ 年0.700%(前月比±0.000%)住宅ローン スーパーフラット・4ポイント(新規借入・頭金50%以上) 2位、住信SBIネット銀行 年0.790%(前月比±0.000%)フラット35S・保証型・ZEH・長期優良(4ポイント、頭金20%以上) 3位、三井住友信託銀行 年1.360%(前月比±0.000%)フラット35S・手数料定率・金利Aプラン(頭金10%以上) 4位、楽天銀行 年1.360%(前月比±0.000%)フラット35S・金利Aプラン(頭金10%以上) 5位、りそな銀行 年1.360%(前月比±0.000%)フラット35S・金利Aプラン(頭金10%以上) 2025年1月の「全期間固定・35年固定金利(新規借入)」は、調査した主要7行の住宅ローン金利(フラット35除く)について、7行が据え置きとなりました。フラット35(買取型)の金利も据え置きで、1.860%でした。 35年全期間固定金利の推移(主要銀行) 以下は、主要銀行の35年固定金利の推移(2018年1月~現在まで)です。 35年全期間固定金利の動向 これまで、超長期金利は2.0%付近で頭打ちになっていると述べてきましたが、11月にはそれを突破したため、今後は上値を模索する展開になると、見方を変更します。 トランプ政権の誕生により米国金利が上昇する可能性がでてきたため、全期間固定金利が再び上昇する可能性が考えられるからです。 場合によっては金利が下がる局面があるかもしれませんが、国内景気は堅調である可能性もあり、下値は限られていると見ています。
市場金利(長期金利)の動向と推移
住宅ローン金利に影響を与える日本の市場金利も見ておきましょう。 市場金利と住宅ローンの関係は? 住宅ローンの全期間固定(フラット35)、10年固定金利などは、10年国債金利と連動性が高いと言われています。 住宅ローンの変動金利は、日銀の政策金利(7月の金融政策決定会合で0~0.1%程度から0.25%程度に引き上げ)との連動性が高いと言われています。 どちらも日銀の政策次第で、将来的には上昇していく可能性があります。 2025年1月、トランプ新大統領の経済政策に注目 2024年3月に開かれた金融政策決定会合では、マイナス金利政策と長期金利をコントロールするYCC政策が、ともに撤廃されました。 7月の金融政策決定会合で日銀は利上げを決定。ゼロ金利解除に伴い、多くの銀行が住宅ローンの基準金利を引き上げました。12月の金融政策決定会合で注目されていた追加利上げは見送られ、政策金利は0.25%に据え置きとなっています。 注目しておきたいのは、1月20日に就任するトランプ新大統領の経済政策により10年国債金利が影響を受け、上昇する可能性があるということです。そうなると、住宅ローンの固定金利も上昇する可能性があります。 なお、2025年1月6日の10年国債金利は1.110%です。2024年5月に1.0%を超え、8月以降は0.8%台~0.9%台を推移。11月からは再び1.0%を超えています。引き続き、今後の金利動向に注視する必要があります。 世界的な金利高の中で、日銀は今なお低金利政策を継続しています。そのため円安が進んでいるのが現状です。円安はインフレを加速する可能性があり、今後の金利動向は予断を許しません。 なお、市場金利が上昇することで、銀行の資産運用のスタンスが変更となる可能性があります。 これまでは国債金利が0%近辺であったため運用の魅力が乏しく、住宅ローンを積極的に獲得してきましたが、国債金利が上昇してくれば、「安全な国債で資産運用しよう」という銀行が増える可能性があり、結果として住宅ローンを無理に低金利で獲得する必要がなくなります。 こうした銀行の資産運用の面からも、住宅ローン金利が上昇する可能性があります。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "現在の住宅ローン金利は過去最低水準なの?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "住宅ローン金利は、変動金利、全期間固定金利(フラット35)ともに、過去最低水準となっています。金利が低いため、借入可能額も過去よりも多くなっています。" } }, { "@type": "Question", "name": "住宅ローン金利の見通しは?(長期固定金利)", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "金利がどうなるかは誰もわかりませんが、日本においては日本銀行が2024年3月にマイナス金利政策を終了しました。といっても「金融緩和は継続する」ともしており、当面は大きく上昇する可能性は低いでしょう。住宅ローンの長期固定金利については、長期金利(10年国債金利)の影響を大きく受けています。日銀は長期金利の誘導目標を撤廃しましたが、国債の買い入れは継続するとしており、やはり大きく上昇する可能性は低そうです。" } }] }
淡河範明