「50歳代で独身の兄がいます。浪費家で貯蓄が100万円未満らしいのですが、大丈夫でしょうか?」貯蓄100~200万円未満は何パーセント?平均と中央値も確認
【50歳代・ひとり以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくら?
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。 ●【50歳代・ひとり以上世帯】の貯蓄100~200万円未満の割合 ・8.4% ●【50歳代・ひとり以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合 ・15.0% ●【50歳代・ひとり以上世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:2288万円 ・中央値:555万円 貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄100~200万円未満は8.4%。 平均は2000万円を超え、中央値は500万円を超えました。 貯蓄をまったくしていない世帯と、日ごろから意識的に貯蓄している世帯とでは、大きな差が生まれていることが分かりますね。 では、50歳代の世帯は手取り収入からどれほど貯蓄に回しているのでしょうか。 次章にて「手取り収入からの貯蓄割合」について確認しましょう。
【50歳代】みんなは手取り収入からいくら貯蓄に回してる?
では、今の50歳代は年金をいくら受給しているのでしょうか。 ●年間手取り収入からの貯蓄割合 ・平均:14% ・5%未満:5.8% ・5~10%未満:10.6% ・10~15%未満:14.2% ・15~20%未満:4.4% ・20~25%未満:8% ・25~30%未満:3.1% ・30~35%未満:7.1% ・35%以上:11.9% ・貯蓄しなかった:35% 最も多いのは「10~15%未満」で、平均は14.2%でした。 50歳代というと、一般的には収入がピークに差し掛かる年代になります。 貯蓄ができていないと感じる人は、固定費の見直しや食費の節約などを通して貯蓄に回す金額を増やす工夫をしてみましょう。 手取りの何%を貯蓄するかは個人差があるものですが、平均を一つの目標にするのもいいですね。
計画的な貯蓄で老後に備えよう
これまで50歳代・ひとり以上世帯の「貯蓄100~200万円未満の割合」と平均・中央値を確認してきました。 確実に貯蓄を貯めていくには、毎月の給料や収入から一定額を先に貯蓄し、残りのお金で生活していく「先取り貯金」が効果的です。 先取り貯金にはさまざまな種類があり、預貯金だけでなく積立投資もその一つとなります。 貯蓄の一部に、新NISA制度を利用して積立投資をはじめるのも選択肢の一つとなるでしょう。 ただし、資産運用には元本割れなどのリスクが伴いますので、事前の情報収集が肝心です。 これを機にご家庭に合った貯蓄方法について考えてみてはいかがでしょうか。 ●【ご参考】50歳代・ひとり以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:38.3% ・100万円未満:11.2% ・100~200万円未満:5.2% ・200~300万円未満:2.7% ・300~400万円未満:3.6% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:4.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:4.9% ・1500~2000万円未満:4.1% ・2000~3000万円未満:4.4% ・3000万円以上:9.3% ・平均:1391万円 ・中央値:80万円
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
中本 智恵