65歳の父の「年金は月40万円」発言に驚愕! そこまで「高収入」ではなかったと思うのですが、年金ってそんなにもらえるものなのでしょうか…?
親がどれくらい年金をもらっているかは気になるものの、なかなか直接聞けないという人もいるでしょう。今後の生活設計にも関わる重要事項だからとようやく聞き出した年金額が、自身が考えるよりも多くて驚いたり、「なにかの間違いでは?」と感じたりする人もいるかもしれません。 本記事では、65歳の父親が話す「年金額は40万円」は真実なのかを解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
65歳から公的年金で月40万円をもらうのは不可能
結論として、65歳の父親が公的年金のみで月額40万円を受け取ることは不可能です。 会社員の場合、国民年金と厚生年金に加入し、老後は老齢基礎年金と老齢厚生年金の2つを受給可能です。老齢基礎年金の受給額は、国民年金の納付月数や厚生年金の加入期間などによって計算されます。 老齢厚生年金のメインである報酬比例部分は、現役時代の収入によって受け取る金額が決まり、加入期間が長いほど、また加入期間の平均年収が高いほど増加します。 ただし、報酬比例分で受け取れる金額には上限があるため、年収が高ければ高いほど無限に年金受給額が増えるわけではありません。 標準比例分を計算するのに必要な「標準報酬月額」では、32等級の65万円が最大となっているため、受け取れる年金受給額にも上限があるという計算になります。そのため、65歳で老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせて月額40万円を受け取ることは不可能となります。
「40万円」はなにを意味しているのか?
月額で公的年金を40万円受け取ることは不可能ですが、それでは、父親はなにをもって「40万円受け取っている」と言っているのでしょうか? いくつかの可能性を考えてみましょう。 まず1つ目は、40万円受け取っているものの、それが「2ヶ月分」であるという可能性です。年金は、原則年6回に分けて、偶数月の15日に支払われます。例えば、12月分と1月分の年金はまとめて2月に支払われます。 「40万円」もらっているものの、それは2ヶ月分であり、1ヶ月当たりだと20万円というのは、可能性としては高いかもしれません。 2つ目の可能性は、夫婦の合計を言っているというものです。聞く際にはっきりと「母親は別」としていない場合、もしかすると世帯当たりの年金額を言っているのかもしれません。 3つ目の可能性は、公的年金以外の私的年金を加えているというものです。生命保険会社が提供する個人年金保険やiDeCoなどに多く加入している場合、公的年金と合わせて月額40万円を受け取っているのかもしれません。