市長選挙で『電子投票』8年ぶり 「命の次に大事なUSB」タクシーで職員が開票所に運ぶ投票データが記録された“USB” ネットワークトラブルのリスクなし
■電子投票のメリット・デメリットは
全国で8年ぶりに電子投票が行われた。 メリットは書き損じによる無効票が減り、電子投票ではゼロだったということ。 そして、開票所の人員がおよそ3分の1に。前回は80人だったそうだが、今回は27人だったそうだ。 ただ、課題もありそうだ。 投票所の人員は1.5倍増えた。前回は80人だったが、今回初めてということもあり、端末のロックの解除などで117人が動員されたのだ。 費用は、機器レンタル代などおよそ4500万円かかったという。 例えば候補者が多い場合は、候補者名が1つの画面に収まらない。端末の画面をスクロールしたら、公平性が保てるのかという課題もありそうだ。 関西テレビ・加藤さゆり報道デスク:いつも紙の開票を見ていたので、新しい景色だなと思って見ていました。林官房長官も会見で機運向上につながればいいとお話がありましたけれども、住民の中には、抵抗感がある方もいらっしゃると思いますし、定着するには回数を重ねないといけないと思います。住民には、丁寧な説明をしながら続けていく必要があるかなと思います。 共同通信社編集委員 太田昌克さん:投票率が近年低下しています。日本はどうしても震災と隣り合わせの国ですから、どうやって民主主義を強靭化させていくか。強くしなやかに民主主義を守っていく努力ですよね。今回の取り組みは最初の第一歩かなと思っていて、インターネット投票も視野に検討を進めればいいと思います。 エストニアの外交官と少しやり取りしたんですが、エストニアは、サイバーセキュリティの先進国でインターネット選挙をずっとやっているんですね。利点を聞いたら、まず投票所が遠い方、冬の時とか高齢者にとっては非常にいい。 海外にいても投票できる。コロナなどパンデミックの時代に備えられる。紙の投票用紙も用意していて、(電子投票と)両方やっているとおっしゃってました。戦後80年の民主主義をさらに発展させていくことを知恵を出して考えていきたいと思います。 デジタルインフラが整備されて安全性が確保されれば、新たな投票手段になるかもしれない。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年12月23日放送)
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