市長選挙で『電子投票』8年ぶり 「命の次に大事なUSB」タクシーで職員が開票所に運ぶ投票データが記録された“USB” ネットワークトラブルのリスクなし
■「一瞬で終わった」「簡単」「便利悪い」と電子投票を体験した人の声
再び全国で「電子投票」が広がるきっかけになるか。 投票所をのぞいてみると…。 ほとんどの人がスムーズに投票を終え、ものの数分で投票所を後にしていた。 四條畷市民:一瞬で終わったので、びっくりしました。選ぶだけなので間違えることもないなと。 四條畷市民:決めてた人を押すだけやから、簡単でした。 一方で、慣れない操作に戸惑う人も…。 四條畷市民(85):これどうすんの?」「ありゃ便利悪い。最初から分からんわ。手で書く方が早いわ。
■投票から集計まで密着! トラブルなく開票作業は1時間40分で終了
そして、22日午後8時。 「これをもって投票所を閉鎖します」 投票用紙ではなくデータで記録された票は、一体、どのように集計されるのだろうか。 開票所から小さなケースを持って出てきた職員たち。 中に入っているのは、タブレットから取り出したUSBメモリーだ。 なんと職員たちが、自分たちでタクシーで開票所に運ぶのだ。 担当者:命の次に大事な(USB)。 投票締め切りからおよそ1時間半後、開票所にすべてのUSBメモリーが到着。 記者リポート:開票作業が始まりました。トラブルなく集計を終えることができるのでしょうか。 これまでの市長選では、職員80人が開票作業に当たっていたが今回は27人。 投票用紙の仕分けや、文字の判別が必要ない「電子投票」。 瞬時に結果が出ると思いきや…、職員がケースの鍵を1つずつ開け、次々とUSBメモリーを取り出していく。 そして…。 記者リポート:今USBがカードリーダーに差し込まれました。 投票データが保存された、97本のUSBを集計用のパソコンに1本ずつ差し込んでいく、かなり地道な作業だ。 順調に進んでいるように見えたが…、何やら職員たちが話し込んでいる。 記者リポート:職員の男性が電話で何かを確認しています。トラブルがあったのでしょうか。 トラブル…ではなく、操作方法を確認していたということで、ミスがないよう、慎重に作業を進めていた。 開票開始からおよそ1時間、無事に取り込みが完了した。 午後9時半に始まった開票作業は、1時間40分で終了。 かかった時間は、前回の市長選とほぼ同じだが、トラブルはなく、電子投票による無効票は0票だった。 四條畷市 選挙管理委員会 上嶋卓視事務局長:安堵感が一番あります。他の団体(自治体)が電子投票を実施する試金石になればいいのではないか。 元市職員、銭谷翔さん(36)が当選し無事、成功に終わった「電子投票」。 今後、導入する自治体が増えるきっかけとなるかもしれない。